定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日中・夜間の定期的な訪問と、本人からの通報に応じた随時対応を組み合わせる介護保険サービスです。通常の訪問介護よりも短時間・複数回の支援を組みやすく、排せつ、服薬、食事、安否確認などを一日の生活リズムに合わせて支えることを目的としています。
ただし、「頼めばいつでも何でもしてもらえる」「看護師が常に自宅にいる」という仕組みではありません。対象は要介護1~5の人で、要支援1・2の人は利用できません。サービス内容、訪問回数、看護の関わり方、利用料は本人の状態と事業所の体制を確認して決めます。
この記事では、久留米市で定期巡回・随時対応型訪問介護看護を検討する家族に向けて、通常の訪問介護、夜間対応型訪問介護、緊急通報システムとの違いを整理します。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは
久留米市は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護について、日中・夜間を通じた定期巡回と随時の通報により自宅を訪問し、入浴、排せつ、食事などの介護や、日常生活上の緊急時対応を受けられるサービスと案内しています。
厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、24時間365日、本人の心身状態に応じて必要なサービスを必要なタイミングで柔軟に提供し、訪問介護員と看護師等が連携するサービスとして説明されています。
4つの機能
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、主に次の機能を組み合わせます。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 定期巡回 | 計画に沿って自宅を訪問し、排せつ、服薬、食事等を支援 |
| 随時対応 | 利用者からの通報を受け、状況を確認して必要な対応を判断 |
| 随時訪問 | 状況に応じ、訪問介護員等が自宅を訪問 |
| 訪問看護 | 医師の指示等に基づき、看護職が療養上の支援を行う |
事業所には、介護と看護を一体的に提供する形と、外部の訪問看護事業所と連携する形があります。看護が必要な頻度や内容は、本人の病状、主治医の指示、事業所の体制によって異なります。
通常の訪問介護との違い
通常の訪問介護では、ケアプランで決めた曜日と時間に訪問し、身体介護や生活援助を行います。定期巡回では、一日の中で短時間の訪問を複数回組み合わせ、必要時の通報にも対応する点が大きな違いです。
| 比較項目 | 訪問介護 | 定期巡回・随時対応型 |
|---|---|---|
| 訪問方法 | 決めた曜日・時間に訪問 | 定期訪問と随時対応を組み合わせる |
| 利用場面 | 入浴、調理、掃除、排せつ等 | 朝夕の排せつ、服薬、食事、夜間不安等 |
| 夜間対応 | 事業所・契約内容による | 日中・夜間を通じた体制 |
| 看護連携 | 別途訪問看護を利用する場合がある | 制度上、訪問看護との連携を含む |
| 対象 | 要介護・要支援。サービスにより異なる | 要介護1~5。要支援1・2は対象外 |
| 費用 | 利用時間・回数等をもとに算定 | 原則として月単位の包括報酬を基本に確認 |
定期巡回を利用しても、長時間の見守りや家族のための家事など、対応できない内容があります。通常の訪問介護から切り替える場合は、現在受けている支援のうち何が継続できるかを確認してください。
夜間対応型訪問介護との違い
夜間対応型訪問介護は、夜間の定期巡回や通報に応じた訪問介護を行うサービスです。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、夜間だけでなく日中を含めて支援し、看護との連携を組み込む点が異なります。
夜だけが不安なのか、朝・昼・夕・夜に短い支援が必要なのかによって、適したサービスは変わります。
緊急通報システムとの違い
久留米市の緊急通報システムは、一人暮らしの高齢者等へ通報機器を貸与し、緊急時の通報、安否確認、健康相談につなげる公的サービスです。
一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、介護保険のケアプランに基づき、排せつや食事などの日常的な介護を含めて支援します。
| 比較項目 | 緊急通報システム | 定期巡回・随時対応型 |
|---|---|---|
| 目的 | 緊急通報、安否確認、相談 | 日常介護と随時対応 |
| 日常の身体介護 | 原則行わない | ケアプランに基づき行う |
| 利用条件 | 久留米市の対象要件を確認 | 要介護1~5、地域密着型サービス |
| 契約・相談 | 地域包括支援センター等 | ケアマネジャー、事業所 |
| 医療・看護 | 医療行為を提供する制度ではない | 訪問看護との連携を含む |
緊急時だけが心配なら通報システム、毎日の介護を複数回必要とするなら定期巡回というように、困りごとを分けて考えます。
向いている可能性がある人
一日に複数回の支援が必要
朝の起床と服薬、昼の食事、夕方の排せつ、就寝前の着替えなど、短い支援を複数回必要とする人は、検討対象になります。
夜間の排せつや転倒が心配
夜間にトイレへ行く回数が多い、起き上がり時に転倒しやすい、家族が毎晩対応している場合は、夜間を含む支援体制について相談する価値があります。
退院後も医療・看護との連携が必要
病状観察、褥瘡、服薬管理などで看護との連携が必要な場合、主治医、訪問看護、介護職の役割を整理します。ただし、すべての医療処置をいつでも行えるわけではありません。
一人暮らしや高齢者のみの世帯
家族が頻繁に訪問できず、食事、服薬、排せつ、安否確認が一日の中で途切れる場合、在宅生活を支える選択肢になります。
向いているとは限らないケース
- 長時間、常に職員がそばにいる必要がある
- 家事や外出付き添いを中心に長時間依頼したい
- 要支援1・2である
- 本人が通報機器を使うことが難しく、定期訪問だけでは安全を確保できない
- 医療機関での継続的な治療が必要
- サービス提供区域外に住んでいる
これらに該当しても、直ちに施設入居が必要とは限りません。訪問介護、訪問看護、通所介護、ショートステイ、福祉用具、家族支援などを組み合わせます。
サービスでできること・できないこと
できること
- ケアプランに基づく短時間・複数回の定期訪問
- 排せつ、食事、服薬確認、移動等の介助
- 通報を受けた際の状況確認
- 必要と判断された場合の随時訪問
- 訪問看護との連携
できないこと
- 職員が自宅に常駐すること
- 通報すれば必ず直ちに訪問するという無条件の約束
- 医師の診察や救急医療の代替
- 本人以外の家族のための家事
- 契約やケアプランにない支援を無制限に行うこと
緊急性が高い症状では、定期巡回事業所への連絡だけでなく119番等への連絡が必要です。
費用を確認する時のポイント
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、要介護度や事業所の提供形態などに応じた月単位の介護報酬を基本に、利用者負担割合に応じて自己負担します。
実際の支払額は、次の項目で変わります。
- 要介護度
- 介護保険の負担割合
- 訪問看護を利用するか
- 各種加算の有無
- 介護保険支給限度額との関係
- 日用品や介護保険外サービスの実費
未確認の金額だけで通常の訪問介護と比較せず、月全体のサービス構成と自己負担見込みをケアマネジャーに確認してください。
久留米市で相談する流れ
- 現在の困りごとを時間帯別に記録する
- 担当ケアマネジャーへ相談する
- 久留米市の事業者一覧や介護サービス情報公表システムを確認する
- 事業所からサービス内容、対応区域、看護連携、費用の説明を受ける
- 本人の状態を踏まえてケアプランを作成・変更する
- 利用開始後に訪問時間や支援内容を見直す
久留米市は、令和8年7月1日現在の介護サービス事業者一覧を公開し、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業者情報も掲載しています。事業所名、営業状況、対応区域、空きは変わる可能性があるため、最新情報を確認してください。
相談前チェックリスト
- 要介護度と認定有効期間
- 一人でできない動作
- 必要な支援の時間帯
- 夜間のトイレ回数と転倒歴
- 服薬時間と飲み忘れ
- 持病、医療処置、主治医
- 現在利用している訪問介護・訪問看護
- 家族が支援できる曜日と時間
- 緊急時の連絡先
- 月額費用で確認したい上限
「夜が心配」とだけ伝えず、何時ごろ、何が起き、家族がどのように対応しているかを記録すると、必要なサービスを検討しやすくなります。
よくある質問
定期巡回は要支援でも利用できますか?
厚生労働省と久留米市の案内では、対象は要介護1~5で、要支援1・2の人は利用できません。
通報すれば必ず職員が来ますか?
オペレーター等が状況を確認し、必要性を判断して随時訪問につなげます。すべての通報で無条件に訪問する仕組みではありません。
看護師が24時間いつでも来ますか?
24時間365日のサービス体制と、看護師が常に自宅へ訪問できることは同じではありません。看護の提供方法、時間、緊急時対応を事業所へ確認してください。
通常の訪問介護と併用できますか?
介護報酬上の取り扱いやケアプランによって異なります。現在のサービスをそのまま残せるとは限らないため、ケアマネジャーへ確認してください。
久留米市の事業所はどう探しますか?
久留米市の介護サービス事業者一覧、介護サービス情報公表システムを確認し、担当ケアマネジャーと対応区域やサービス内容を比較します。
まとめ
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日中・夜間の定期訪問と随時対応、訪問看護との連携を組み合わせ、要介護者の在宅生活を支える地域密着型サービスです。
通常の訪問介護よりも一日の中で複数回の支援を組みやすい一方、職員が常駐するサービスではなく、医療や長時間見守りのすべてを代替するものでもありません。本人の生活を時間帯別に整理し、ケアマネジャーと事業所へ相談しましょう。
ご相談ください
夜間の排せつ、服薬、食事、一人暮らしの見守りなどで在宅介護に不安がある方は、現在のサービス利用状況とご家族の負担をお聞きしながら、定期巡回、訪問介護、訪問看護、通所介護、施設相談などの選択肢を整理します。利用可否や費用は、本人状態と事業所の体制を確認したうえでご相談ください。
確認が必要な事項
- 久留米市内の事業所名、対応区域、空き、休止・廃止状況は最新の事業者一覧で確認してください。
- 訪問回数、看護の提供方法、緊急時の対応範囲は事業所とケアプランで異なります。
- 利用料は要介護度、負担割合、加算、他サービスとの組み合わせで変わります。




















