この記事の目次
  1. 令和8年度の介護保険料は14段階
  2. 基準額76,296円はどう決まるのか
  3. 自分の所得段階を確認する順序
    1. 82万6,500円の境目を確認する
    2. 同居する夫婦で金額が違う
  4. 課税年金収入額に含む年金、含まない年金
  5. 合計所得金額は手取り額と違う
  6. 納め方は年金額と加入時期で変わる
    1. 65歳になった後も納付書が届いた
  7. 金額や段階に疑問があるとき
  8. 保険料と介護サービス費を一緒に整理する
  9. よくある質問
    1. なぜ夫婦で介護保険料が違うのですか
    2. 介護サービスを使っていないのに、なぜ払うのですか
    3. 年額を12で割った金額が、毎月引かれるのですか
    4. 所得段階が間違っていると思うときはどうしますか
  10. 通知書では「段階・年額・納め方」を見る

介護保険料の決定通知を開くと、前年と違う金額が書かれていた。そんな場面があります。「介護サービスの利用を増やしたから上がったのだろうか」と戸惑う人もいるでしょう。

決め手は別にあります。65歳以上の介護保険料は、サービスを使った回数で決まるものではありません。本人や世帯の市民税課税状況、本人の所得などにより、久留米市では14段階に分かれます。

令和8年度の基準額は年76,296円、月額換算で6,358円です。ただし、全員がこの金額を納めるわけではありません。まず通知書の「所得段階」を、次の表と照らし合わせてください。

令和8年度の介護保険料は14段階

所得段階本人・世帯の状況所得などの基準年額
第1段階本人と世帯全員が市民税非課税生活保護受給者、老齢福祉年金受給者、または課税年金収入額とその他の合計所得金額の合計が82万6,500円以下21,744円
第2段階本人と世帯全員が市民税非課税上記の合計が82万6,500円を超え、120万円以下37,004円
第3段階本人と世帯全員が市民税非課税上記の合計が120万円を超える52,263円
第4段階本人は市民税非課税、世帯に課税者がいる課税年金収入額とその他の合計所得金額の合計が82万6,500円以下67,140円
第5段階本人は市民税非課税、世帯に課税者がいる上記の合計が82万6,500円を超える76,296円
第6段階本人が市民税課税合計所得金額が125万円未満86,214円
第7段階本人が市民税課税合計所得金額が125万円以上200万円未満95,370円
第8段階本人が市民税課税合計所得金額が200万円以上300万円未満114,444円
第9段階本人が市民税課税合計所得金額が300万円以上400万円未満122,074円
第10段階本人が市民税課税合計所得金額が400万円以上500万円未満129,703円
第11段階本人が市民税課税合計所得金額が500万円以上600万円未満141,148円
第12段階本人が市民税課税合計所得金額が600万円以上700万円未満152,592円
第13段階本人が市民税課税合計所得金額が700万円以上800万円未満167,851円
第14段階本人が市民税課税合計所得金額が800万円以上183,110円

出典は市の公式ページです。久留米市「第1号被保険者(65歳以上)の保険料」を確認しました(2026年8月20日確認)。

年額は市の確定額です。市の表では、第1段階から第3段階の保険料が、公費によって負担を軽くするよう調整されています。各年額は、算定後の100円未満を切り捨てています。

基準額76,296円はどう決まるのか

ここが基準です。久留米市の基準額は、第5段階の年76,296円です。月額6,358円は年額を12か月で割った表示で、納付が毎月1回という意味ではありません。

基準額は、令和6年度から令和8年度までに見込む介護サービス費を基に算定されています。第1号被保険者の負担分は23%です。

定めるのは市です。高齢者人口や介護サービスの利用見込みなどを踏まえるため、個人がサービスを利用した回数と連動して上下する仕組みではありません。

利用時の負担は別です。介護サービスを使ったときの1割・2割・3割負担は、介護保険料とは別の支払いです。負担割合は「久留米の介護保険負担割合証とは」で確認できます。

自分の所得段階を確認する順序

所得段階は、いきなり年収だけを表へ当てはめても判断できません。見る順番は次のとおりです。

  1. 本人に市民税が課税されているか。
  2. 本人が非課税なら、同じ世帯に市民税の課税者がいるか。
  3. 該当する区分で、課税年金収入額や合計所得金額を確認する。

同居だけでは決まりません。市民税の課税状況は、住民票上の世帯と本人の税情報で判定されます。家族が同居していても住民票上の世帯が別の場合があり、反対に生活実態と住民票上の世帯が一致しない場合もあります。

別の基準日もあります。算定の基準は、原則として4月1日時点の住民票の世帯です。4月2日以降に65歳になった人や久留米市へ転入した人は、その時点の住民票の世帯が基準になります。

82万6,500円の境目を確認する

本人と世帯全員が市民税非課税で、課税年金収入額とその他の合計所得金額が78万円と仮定します。表の条件だけなら、第1段階の範囲です。

同じ条件で合計が90万円なら、第2段階の範囲に移ります。家族は通知書の合計額を境目と見比べたと仮定します。そこで前年と段階が違うことに気づき、市へ算定根拠を尋ねる。年金の種類や所得の集計方法により結果は変わるためです。最終的な所得段階は久留米市が判定します。市の判断が必要です。

同居する夫婦で金額が違う

同じ住民票の世帯にいる65歳以上の夫婦を考えます。夫は市民税課税、妻は本人非課税という説明のために置いた条件なら、二人が同じ所得段階になるとは限りません。

保険料は一人ずつ算定されます。本人の課税状況や所得に加え、本人非課税の場合は世帯内の課税者の有無も見るためです。最終判定は各人の税情報を基に市が行います。

課税年金収入額に含む年金、含まない年金

課税年金収入額は、市民税の課税対象となる公的年金などの収入額です。国民年金、厚生年金、共済年金などが含まれます。

別に見る条件があります。遺族年金、障害年金、老齢福祉年金などの非課税年金は、この「課税年金収入額」には入りません。ただし、第1段階では老齢福祉年金の受給自体が判定条件の一つです。

手元に置く書類があります。年金が複数ある場合、通帳の入金額だけで課税対象かどうかを分けるのは難しいものです。公的年金等の源泉徴収票や市の通知書が手掛かりです。

合計所得金額は手取り額と違う

収入そのものではありません。合計所得金額は、給与、年金、事業、不動産などの各所得を計算し、合計した金額です。

扱いには下限があります。久留米市は、株式や土地・家屋などの譲渡で生じた損失について、繰越控除をする前の金額を使うと説明しています。合計所得金額が0円を下回る場合は0円として扱います。

二重には足しません。第1段階から第5段階で使うのは、「課税年金収入額」と「その他の合計所得金額」の合計です。年金所得は、表で「その他」と区別されています。

扱いは個別の税情報によります。令和8年度は、給与所得控除の最低保障額引き上げに伴う調整があります。該当する場合は、通知書と市の算定結果で確認してください。

納め方は年金額と加入時期で変わる

納め方は二つです。介護保険料には、年金から差し引く特別徴収と、納付書または口座振替で納める普通徴収があります。

納め方主な対象支払いの流れ
特別徴収対象となる年金が年額18万円以上の人年金支給の際に年6回に分けて差し引かれる
普通徴収対象となる年金が年額18万円未満の人など納付書または口座振替で納める

年金額だけでは決まりません。年金が年額18万円以上でも、65歳になった直後、久留米市へ転入した直後、年度途中で保険料が変わったときなどは、普通徴収になる場合があります。

65歳になった後も納付書が届いた

年度途中に65歳になった人を仮定します。年金は年額18万円以上です。すぐに年金天引きへ切り替わるとは限らず、当初は納付書で納めることがあります。

年金から差し引かれていると思い込むと、納付書を見落とすおそれがあります。通知書の「徴収方法」を読み、各納期限を確認してください。最終決定は市です。

金額や段階に疑問があるとき

見るのは三つです。通知書では、所得段階、年額、徴収方法を追います。前年と金額が違う場合は、世帯の課税状況、本人の所得、65歳到達や転入などの時期を振り返ります。

疑問が残ることもあります。家族が本人の年金額だけで再計算しても、市民税情報やその他の所得を反映できないためです。そのときは、決定通知を手元に置いて久留米市介護保険課へ尋ねます。

減額には条件があります。保険料の支払いが難しいときは、そのままにせず早めに相談してください。一定の基準に該当し、資産を活用しても支払いが著しく難しい場合に、減額されることがあるという久留米市の案内です。

相談先は久留米市介護保険課の保険料担当、電話0942-30-9240です。判断するのは市です。対象になるかは、世帯の収入や資産、事情を基に決まります。

保険料と介護サービス費を一緒に整理する

介護保険料は、介護サービスを利用していない人も納めます。サービス利用時には、別に利用者負担が生じます。

限度額はこちらです。在宅サービスには、要介護度ごとの支給限度額があります。「久留米の介護保険サービス利用限度額」が、自己負担との関係を知る手掛かりです。

上限を超える場合もあります。同じ月の利用者負担が所得区分ごとの上限を超えた場合は、高額介護サービス費の対象になることがあります。

詳しい手続きはこちらです。「久留米の高額介護サービス費を申請するには」をご覧ください。

保管も種類ごとです。保険料、利用者負担、保険外費用を別々にすると、介護にかかる支出が見えやすくなります。通知書や領収書も分ければ、後から照合しやすくなります。

よくある質問

なぜ夫婦で介護保険料が違うのですか

保険料は一人ずつ算定されるためです。本人の市民税課税状況や所得が異なれば、同じ世帯の夫婦でも別の段階になることがあります。

介護サービスを使っていないのに、なぜ払うのですか

介護保険は、地域全体で介護を支える社会保険です。65歳以上の人は、サービス利用の有無にかかわらず第1号被保険者として保険料を納める仕組みです。

年額を12で割った金額が、毎月引かれるのですか

月額は比較のための換算額です。特別徴収は年金支給時の年6回、普通徴収は通知書に記載された納期で納めます。

所得段階が間違っていると思うときはどうしますか

決定通知、本人の公的年金等の源泉徴収票、課税に関する書類を用意し、久留米市介護保険課へ確認します。家族の推測だけで納付を止めないようにしてください。

通知書では「段階・年額・納め方」を見る

令和8年度の久留米市の介護保険料は14段階で、基準となる第5段階は年76,296円です。本人と世帯の課税状況を見た後、年金収入や所得の基準へ進む。自分の段階を追いやすい順序です。

明日、通知書に印を付けてください。見るのは「所得段階・年額・徴収方法」です。金額に疑問がある場合や納付が難しい場合は、期限前に市へ相談する準備になります。保険料とサービス利用時の自己負担も分けて把握できます。