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廊下とトイレに手すりを付けるだけのつもりが、扉や段差も直す必要があり、見積額が大きくなった。費用が膨らむ場面です。介護保険の住宅改修を以前に使っていて、残りの枠もない。そんなとき、久留米市には市独自の住宅改造費助成という選択肢があります。
助成額は30万円が上限です。ただし、要介護・要支援認定、市民税非課税世帯、介護保険の住宅改修20万円をすでに使い切っている場合等、複数の条件があります。
30万円は上限です。そのまま支給される制度ではありません。工事を決める前に担当のケアマネジャーへ相談し、対象になる人と工事の範囲、申請の順番を久留米市へ確認するのが順序です。
介護保険の20万円と、市の30万円は別の制度
久留米市の住宅改造費助成は、介護保険の住宅改修を補う市独自の制度です。単純な足し算ではありません。二つを最初から合計して「50万円まで使える」と考えると、手続きや対象条件を取り違えます。
| 比べる点 | 介護保険の住宅改修 | 久留米市の住宅改造費助成 |
|---|---|---|
| 制度の位置づけ | 介護保険の給付 | 久留米市独自の高齢者福祉サービス |
| 主な対象 | 要介護・要支援認定を受け、在宅で暮らす人 | 要介護・要支援認定を受けた人が現に住む住宅 |
| 費用の上限 | 支給対象となる工事費20万円 | 助成30万円 |
| 自己負担 | 対象額の1割から3割 | 30万円を超えた分など、助成対象外の費用 |
| 世帯の課税条件 | 市民税非課税世帯に限る制度ではない | 市民税非課税世帯が条件 |
| 介護保険枠との関係 | 先に利用を検討する | 介護保険の20万円を使い切った場合等に検討する |
| 対象外の例 | 制度で定められた工事以外 | 老朽部分の補修、新築、増築 |
| 最初の相談先 | 担当ケアマネジャー | 担当ケアマネジャー、久留米市介護保険課 |
介護保険の住宅改修は、20万円を上限とする工事費のうち、自己負担割合に応じて1割から3割を本人が負担します。事前申請が必要です。久留米市の公式ページは、工事前に市の承認も必要だと案内しています。
確認した一次情報は、次の久留米市公式ページです。
一次情報はこちらです。「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修関係申請書等」
日付も確認済みです。ページの更新日は2026年6月18日、確認日は2026年8月20日です。
手すりの説明はこちらです。介護保険で対象となる工事と手すり設置の考え方は、「久留米で手すり設置を考える家族へ」で詳しく扱っています。
市の助成を検討できる人
要件は次の通りです。久留米市「高齢者支援パンフレット(令和8年度版)」の記載です(2026年8月20日確認)。
- 要介護または要支援の認定を受けている
- 本人が現在住んでいる住宅を改造する
- 心身と住宅の状況から、日常生活の自立を助けるために工事が必要である
- 世帯全員が市民税非課税である
- 介護保険の住宅改修20万円をすでに使い切っている場合等に当たる
ここが分かれ目です。「20万円を使い切っている場合等」という表現は、20万円を使った人なら自動的に助成される、という意味ではありません。
市が決めます。本人の身体状況、住宅内の危険、工事の必要性、世帯の課税状況などを踏まえ、対象範囲と助成額を決定します。家族だけで該当を判断して工事を発注しないことが、最初の防止策です。
非課税世帯で介護保険の枠を使い切っている
説明のために条件を置いた例です。要介護認定を受けた親が暮らす家で、以前の手すり工事に介護保険の20万円を使い切ったとします。その後、トイレの出入りが難しくなり、扉の変更と段差への対応が必要になりました。
世帯全員が市民税非課税で、今回の工事が日常生活の自立に必要だと認められれば、市の助成を検討できる可能性があります。家族は着工せず、ケアマネジャーへ過去の工事と今の動作を伝え、市へ相談する順番を選びました。これは仮定です。最終判断は久留米市が行います。
介護保険の枠はないが、市民税課税世帯
条件から外れます。介護保険の20万円を使い切っていても、世帯に市民税が課税されている人がいる場合、市独自助成の非課税世帯という条件に合いません。
選択肢を組み直します。住環境の見直しが不要になるわけではありません。ケアマネジャーと、福祉用具で補える部分、工事の優先順位、家族が負担できる範囲を考え直します。
福祉用具も選択肢です。工事と福祉用具のどちらが合うか迷うときは、「介護の福祉用具の選び方」も参考になります。
対象になる工事は、生活動作から考える
生活動作が基準です。市の助成は、家を新しく見せるためのリフォーム費ではなく、本人が自宅で生活を続けるために必要な改造を対象とします。工事名から入るより、どの動作に困っているかを整理する方が話の早道です。
動きを言葉にします。たとえば、ベッドからトイレへ移動するときに壁へ手をつく、玄関の段差で足が止まる、開き戸を避けるために遠回りするといった場面です。本人の動きと介助者の位置をケアマネジャーへ伝えます。
工事には種類があります。介護保険の住宅改修で例示されているのは、手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器などへの便器の取り替えです。
市へ事前に聞きます。市独自助成の対象範囲が介護保険と完全に同じとは限りません。今回の工事がどの制度の対象になるかは、見積もりを確定する前に確かめます。
床の老朽化と段差解消を同時に頼みたい
説明のために条件を置いた例です。廊下の床が古く、表面も傷んでいる家で、車いす移動のための段差解消を考えます。市の案内では、老朽部分の補修は住宅改造費助成の対象外です。
見積もりを分けます。段差解消として必要な工事と、古くなった床の補修が一つの見積書にまとまっていると、対象範囲が読み取りにくいためです。工事内容と費用を分け、市へ確認します。
対象外は残ります。最終的にどこまで助成対象になるかは久留米市が決定します。老朽化、新築、増築に当たる費用は、上限30万円の範囲内でも助成対象にはなりません。
申請は、工事会社を決める前から始まる
相談が先です。久留米市のパンフレットは、住宅改造を考えるときは、まず担当のケアマネジャーへ相談するよう案内しています。工事会社へ直接頼む前に、介護上の必要性を整理します。
進め方は、次のように考えると混乱を減らせます。
- 本人が家のどこで困っているかを記録する。
- 担当ケアマネジャーへ住宅改造を相談する。
- 介護保険の住宅改修をいくら利用済みか確認する。
- 世帯の市民税課税状況と、希望する工事内容を整理する。
- 久留米市介護保険課へ、市独自助成の対象と手続きの順番を確認する。
- 市の案内に沿って見積書などを準備する。
- 着工してよい段階を市へ確かめてから工事へ進む。
事前です。介護保険分については、工事前の申請と市の承認が必要です。市独自助成の必要書類や申請時期も、介護保険課の案内を受けてそろえます。
その場で決めません。契約を急かされた場合も同じです。久留米市は、施工業者を選ぶ際に複数社から見積もりを取り、ケアマネジャーや家族などへ相談するよう案内しています。市からの注意です。
窓口から探せます。相談先が分からない家庭は、「久留米で親の介護相談はどこにする?」で地域包括支援センターとケアマネジャーの役割を確認できます。
30万円の中に入らない費用を先に分ける
住宅改造費助成は30万円が上限です。工事費が30万円を超えた分は本人負担となり、老朽部分の補修、新築、増築などの対象外工事も本人が負担します。
対象外は別です。たとえば、助成対象として市が認めた工事が28万円、対象外の補修が12万円という説明のために置いた条件なら、対象外の12万円は助成に含まれません。工事全体が40万円だから30万円助成される、という計算にはなりません。
助成対象額そのものも、市の審査で決まります。見積書の総額、対象工事の金額、市が決定した助成額を分けて確認します。
申し込む前に気をつけたいこと
着工前が原則です。最も避けたいのは、制度の対象になると思い込み、市へ相談する前に工事を始めることです。少なくとも介護保険の住宅改修は事前申請・承認が必要で、手順を外すと保険給付を受けられない場合があります。
市に聞いてからです。市独自助成についても、工事の必要性と対象範囲を市が確認します。契約、着工、支払いのどの時点まで進めてよいかを確かめてから動く順番です。
退院後の動きが基準です。本人が入院中なら、想像だけで決めません。病院のリハビリ職や退院支援担当者、ケアマネジャーと、立ち上がりや移動の状態を共有します。
所有者の承諾も論点です。本人以外が所有する家や賃貸住宅では、承諾が必要になる場合があります。介護保険の住宅改修には所有者の承諾書様式があるため、市独自助成でも必要書類を事前に尋ねます。
よくある疑問
介護保険の20万円を使い切れば、30万円の助成を受けられますか
20万円の利用状況だけでは決まりません。要介護・要支援認定、現に住む住宅、工事の必要性、市民税非課税世帯などの条件があります。対象と助成額は久留米市の決定です。
古くなった床や浴室を直す費用も対象ですか
老朽部分の補修は対象外です。本人の生活動作を助ける改造と老朽補修が同じ工事に含まれるときは、見積もりを分けて市へ確認します。
どこへ最初に相談すればよいですか
最初はケアマネです。介護保険の利用状況と必要な工事を整理します。その後、久留米市介護保険課または各総合支所の市民福祉課へ手順を確認します。
久留米市介護保険課の電話番号は0942-30-9036です。久留米市の住宅改修申請ページで2026年8月20日に確認しました。相談は早めです。工事の見積書を取る前でも、本人が困っている動作と過去の住宅改修歴が分かれば相談を始められる段階です。
明日、担当のケアマネジャーへ「住宅改造を相談したい」と伝えてください。やることは一つです。



