聞こえや発話が難しく、音声で119番へ状況を伝えにくい人には、事前登録制の「NET119緊急通報システム」という選択肢があります。一方、「電話リレーサービス」は、手話や文字と相手の音声をオペレータが通訳し、普段の電話にも使える仕組みです。どちらも緊急時に関係しますが、用途と登録先は同じではありません。
本人が実際に使う端末で登録し、緊急時の操作を平時に確かめておくことが大切です。家族が仕組みを知るだけで終わらせず、本人の意思と同意を確かめて準備を進めましょう。
NET119は音声119が難しい人の緊急通報
久留米広域消防本部のNET119は、スマートフォンなどのインターネット機能を使って消防へ緊急通報する仕組みです。利用には事前登録が必要です。対象は、聴覚や発話機能等の障がいにより音声での119番通報が難しく、次の市町に住んでいるか、通勤・通学している人です。
- 久留米市
- 大川市
- 小郡市
- うきは市
- 大刀洗町
- 大木町
久留米広域消防本部は、障害者手帳の有無を問わないと案内しています。ただし「手帳が不要」と「登録せず使える」は別です。公式ページから申請書と承諾書を入手して記入し、消防本部情報指令課へ郵送する流れを確認してください。
対応端末や通信環境、登録後の利用開始手順は変わる可能性があります。申請前と実際に使い始める前に、消防本部の最新案内を確かめます。家族が代理で登録できるとは一律に考えず、本人と消防本部へ相談してください。
電話リレーは普段の電話にも使う
電話リレーサービスは、聞こえない・聞こえにくい人、発話が難しい人と、音声で電話する相手との会話を、通訳オペレータが手話または文字と音声で仲介する公共インフラです。指定提供機関は24時間365日のサービスと、緊急通報機関への連絡を案内しています。
個人利用の登録はアプリまたは郵送で行います。パソコンだけで利用する場合は郵送申請となり、本人確認書類等が必要です。登録完了後は、電話リレー用の050番号やパスワードが案内されます。
利用条件は障害者手帳のある人だけに限られません。指定提供機関の規約は、診断がある人や、電話で聞く・話すことに困難がある人も条件に含めています。ただし、申請すれば必ず利用開始できると約束するものではなく、規約に基づく確認・審査があります。
料金は利用プランと電話先で変わる
2026年9月7日に公式料金表を確認したところ、個人利用には次の二つの料金体系が案内されています。表の金額はいずれも税込です。
| プラン | 月額料 | 固定電話・特定IP電話宛 | 携帯電話宛 |
|---|---|---|---|
| 月額料なし | 0円 | 16.5円/分 | 44円/分 |
| 月額料あり | 178.2円 | 5.5円/分 | 33円/分 |
緊急通報とフリーダイヤルは無料、ナビダイヤルは33円/分と掲載されています。電話を発信した側が料金を負担します。料金、消費税の扱い、対象番号は変更されることがあるため、登録時と記事を読んだ時点の公式料金表を確認してください。
二つのサービスを一枚で整理する
家族の連絡メモは、サービス名だけでなく用途まで書き分けます。
- 火事・救急で音声119が難しいとき:登録済みNET119の操作
- 普段の病院予約や家族への電話:電話リレーサービス
- 電池切れや通信できない場合:本人が使える別の連絡方法
- 自宅住所、よく行く場所、緊急連絡先
- 登録内容や端末を最後に確認した日
同居家族がいるときも、いつも家族が代わりに電話できるとは限りません。本人が一人のとき、家族が外出中のとき、端末を替えたときまで考えます。練習のために実際の119番へ通報してはいけません。操作確認の方法は、登録時に消防本部へ聞いてください。
端末変更と個人情報にも注意する
スマートフォンの機種変更、電話番号やメールアドレスの変更、転居があったときは、登録情報の変更が必要か各窓口へ確認します。ホーム画面からすぐ開けるか、文字の大きさは本人に合っているか、充電器の場所が分かるかも見直します。
家族が本人のパスワードや病歴を扱う場合は、本人の同意を得て、必要な人だけが確認できる方法にします。紙の連絡メモも、人目につく場所へ詳しい個人情報を置き過ぎないよう相談しましょう。
NET119と電話リレーサービスは、どちらか一方ですべての連絡を解決するものではありません。緊急通報と普段の通話を分け、本人が使える手段を複数準備しておくことが、いざというときの迷いを減らします。
参考・確認先
以下は2026年9月7日に本文を確認しました。
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