この記事の目次
  1. 月額・多数回・年単位上限を一枚で見る
    1. 一般Iで外来分を確認する場合
    2. 現役並み所得IIの計算式を見る場合
  2. 月額は外来個人と世帯合算を順に計算する
  3. 多数回該当は直近12か月の4回目以降
    1. 直近12か月で4回目に当たるか確認する場合
  4. 年単位上限と外来年間合算を分ける
  5. 窓口で上限を適用する場合と、後日払い戻される場合
  6. 食事代と差額ベッド代は上限計算の外

確認する数字は三つです。2026年8月から2027年7月の後期高齢者医療では、月額上限、多数回該当、年単位上限を分けて確認します。外来年間合算もあります。年単位上限とは別枠です。

一月の窓口負担だけでは足りません。年間の扱いは別です。所得区分、受診月、外来か入院か、多数回該当かを分け、福岡県後期高齢者医療広域連合へ確認します。

食事代や差額ベッド代など、保険診療外の費用は高額療養費の対象外です。請求書の総額が基準ではありません。制度の対象額を分けて見ます。

月額・多数回・年単位上限を一枚で見る

福岡県後期高齢者医療広域連合の『医療費が高額になったとき』(2026年8月26日確認)に掲載された、2026年8月から2027年7月の上限です。

負担区分外来・個人(月額)外来+入院・世帯(月額)多数回該当年単位上限
現役並みIII270,300円+(総医療費-901,000円)×1%140,100円1,680,000円
現役並みII179,100円+(総医療費-597,000円)×1%93,000円1,110,000円
現役並みI85,800円+(総医療費-286,000円)×1%44,400円530,000円
一般II22,000円61,500円44,400円530,000円
一般I22,000円61,500円44,400円530,000円(一定の所得条件に該当と確認された人は410,000円)
区分II11,000円25,700円24,600円290,000円
区分I8,000円15,700円設定なし180,000円

現役並み所得区分は世帯単位の計算だけを行うため、外来・個人欄を「―」としています。多数回欄は、過去12か月以内に世帯単位の高額療養費の支給を3回受け、4回目以降となる場合の額です。区分Iには多数回該当額が設定されていません。

収入額だけで決めません。資格情報、受診月、外来と入院の別、同じ世帯の後期高齢者医療加入者、直近12か月の支給記録をそろえ、市区町村窓口または広域連合へ確認してください。

一般Iで外来分を確認する場合

一般Iで2026年8月以降の外来分を確認するとき、月額の外来・個人上限は22,000円です。入院分を含めて同じ世帯の後期高齢者医療加入者を合算する場合は61,500円、多数回該当は44,400円、年単位上限は通常530,000円です。

厚生労働省の『高額療養費制度の見直しについて』(2026年8月26日確認)は、年収換算で約200万円以下に当たる区分のうち、後期高齢者医療では課税所得28万円未満と確認された人に、年単位上限410,000円を適用するとしています。支給は2027年8月以降の償還払いです。一般Iの全員へ一律に410,000円が適用されるわけではありません。

さらに、一般I・IIには外来年間合算216,000円があります。これは年単位上限530,000円、または一定条件で適用される410,000円とは別です。月額上限、年単位上限、外来年間合算を足したり引いたりして、個別の支給額を計算するものではありません。領収書と負担区分を窓口へ示して確認します。

現役並み所得IIの計算式を見る場合

保険者から現役並み所得IIと確認された人の世帯月額上限は、179,100円に、総医療費から597,000円を引いた額の1%を加える式です。多数回該当に当たる場合は93,000円、年単位上限は1,110,000円です。

式の「総医療費」は、窓口で支払った自己負担額ではありません。食事代や差額ベッド代も含めません。入力する総医療費と対象診療を保険者へ確認し、式だけで個別の支給額を断定しないでください。多数回該当の有無は、支給記録での確認事項です。

月額は外来個人と世帯合算を順に計算する

一般I・II、区分I・IIは、最初に月ごとの外来自己負担を個人単位で合計し、外来上限を差し引きます。次に、同じ住民票上の世帯に属する後期高齢者医療加入者の自己負担を合計し、世帯上限を差し引く順番です。最初の外来計算で支給される額があれば、世帯計算からも差し引きます。

現役並みI・II・IIIは世帯単位の計算のみです。月の1日から末日までの病院、診療所、歯科、薬局の自己負担を区別せずに合計します。

75歳になる月は、誕生日前の医療保険と後期高齢者医療の二制度をまたぐため、個人単位の自己負担限度額がそれぞれ2分の1になります。ただし、誕生日が月の初日の場合は対象外です。

多数回該当は直近12か月の4回目以降

多数回該当は、直近12か月で高額療養費に3回該当した後、4回目以降に適用されます。単に通院した月が4回ある、という数え方ではありません。「高額療養費に該当した回」を数えます。

直近12か月で4回目に当たるか確認する場合

保険者の記録で直近12か月に世帯単位の高額療養費の支給を3回受け、今回が4回目となる場合に多数回該当を確認します。通院した月が4回ある、領収書が4か月分ある、という数え方ではありません。

確認するのは、各月が高額療養費の該当として扱われたか、所得区分の変更がなかったか、途中で保険者が変わっていないかです。該当の記録は広域連合へ照会します。多数回の上限額も所得区分で異なるため、「4回目なら全員同額」とは考えません。

年単位上限と外来年間合算を分ける

最初の表にある「年単位上限」と、外来年間合算の限度額は別です。外来年間合算は、毎年8月から翌年7月までの外来自己負担を対象にします。暦年ではありません。

対象期間末日の負担区分外来年間合算の限度額
一般I・II216,000円
区分I・II96,000円

対象期間末日に一般I・IIまたは区分I・IIである人について、その期間中にこれらの区分だった月の外来自己負担を集計します。月額の高額療養費が支給された月は、その支給額を差し引いて残る外来自己負担が対象です。

外来年間合算で申請が必要な人には案内が届きます。申請期限は、基準日である7月31日の翌日から2年以内です。月額の高額療養費にある「診療月の翌月1日から2年以内」とは起算日が違います。

一方、最初の表の年単位上限は、現役並みIIIの1,680,000円から区分Iの180,000円まで、負担区分ごとに設けられています。同じ「年間」の数字でも、外来年間合算216,000円・96,000円とは置き換えません。

医療費と介護サービス費を一年単位で合算する別制度については、関連記事「久留米市の高額医療・高額介護合算制度」で案内しています。今回の高額療養費とは制度名、集計期間、申請先が異なります。

窓口で上限を適用する場合と、後日払い戻される場合

マイナ保険証を利用できる医療機関では、受付時に限度額情報の提供へ同意すると、事前の申請をしなくても窓口負担を自己負担限度額までに抑えられます。医療機関ごとの対応状況は、受診前に確認してください。

複数の医療機関を受診した場合や、世帯内の後期高齢者医療加入者分を合算した結果、限度額を超える場合は、後日払い戻しの対象になることがあります。振込口座が未登録の人には「高額療養費の支給について(お知らせ)」が届くため、市区町村の窓口で申請します。一度登録すると、次回以降は原則として同じ口座へ振り込まれます。

払い戻しの申請期限は診療月の翌月1日から2年以内で、支給は診療を受けた月から4か月後以降です。申請時に必要なものは案内で確かめ、マイナ保険証や資格確認書等、口座番号・口座名義を確認できるものを用意します。

食事代と差額ベッド代は上限計算の外

入院費の請求総額が高くても、そのすべてが高額療養費の対象になるわけではありません。入院時の食事代、差額ベッド代など保険診療外の費用は対象外です。

領収書では、保険診療分と対象外費用を分けて見ます。分け方が分からなければ、医療機関の会計窓口へ内訳を尋ね、制度上の扱いは広域連合へ確認します。

確認するときは、所得区分、受診月、外来・入院の別、世帯内の加入者、多数回の支給記録を伝えます。個別の支給額は、福岡県後期高齢者医療広域連合または市区町村窓口の計算結果で確認してください。

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