この記事の目次
  1. 就床と入眠の間にも時間がある
  2. 8時間を眠りのノルマにしない
  3. 朝の光、昼の活動、夜の環境を並べて見る
  4. 記録を持って相談するタイミング

高齢の親が夜よく眠れないときは、眠れた時間と、寝床で過ごした時間を分けて振り返ります。早く横になれば、その分長く眠れるとは限りません。

厚生労働省が掲載する「Good Sleepガイド(ぐっすりガイド)高齢者版」は、寝床に8時間以上とどまらないことを目安とし、朝の休養感を高める工夫を紹介しています。これは「高齢者も8時間眠る必要がある」という意味とは違います。

一方、病気や障害があって離床に介助が必要な人へ、時間だけを基準に起きることを求めるものでもありません。本人の状態を踏まえ、家族が記録し、相談するための目安として使います。

就床と入眠の間にも時間がある

寝床に入った時刻から起きた時刻までを数えると、途中で起きていた時間も含まれます。眠ろうとして横になっていた時間と、実際に眠ったと感じる時間の長さに差があるなら、その違いを残しておきます。

家族が一晩中見張って、正確な睡眠時間を測る必要はありません。本人の覚えている範囲と、家族が気づいたことを分ければ、無理のない記録になります。

時間の見方残しておくこと
寝床へ入る前眠気があったか、日中の昼寝はどうだったか
寝床にいる間横になった時刻、途中で目が覚めたと本人が話したこと
朝起きた時刻、休まった感じがあるか
日中眠気で困る時間、実際に昼寝した時間

この表を使うときは、眠れた時間を無理に推定して空欄を埋めないことです。「本人は夜中に何度か目が覚めたと話す」「家族は確認していない」でも、伝える情報を分けられます。

8時間を眠りのノルマにしない

高齢者版リーフレットは、加齢とともに必要な睡眠時間が減り、早寝・早起きの傾向に移ることを説明しています。睡眠を、長さと休まった感覚の両方で考える内容です。

本人が十分休めたと感じているか、日中の眠気に困っていないか。時間の数字だけでなく、その日の生活への影響も一緒に聞きます。

寝床にいる時間を減らす話が、本人を急いで起こす指示になってしまうのは避けたいところです。立つことが難しい人、痛みや体調に問題がある人では、起床や活動の方法を担当の医療・介護職へ相談します。

夜間のトイレが負担になっている場合は、眠りの記録に加え、寝室からトイレまでの環境や介助も別に確認できます。眠れない理由を一つに決めつけず、困る場面を分けるためです。

朝の光、昼の活動、夜の環境を並べて見る

リーフレットでは、日中に太陽の光を浴びること、運動を習慣づけること、長時間の昼寝を避けること、眠くなってから寝床へ入ることが紹介されています。寝室の明るさ・音・温度や、カフェイン、飲酒、喫煙にも触れています。

家族が一度に全てを変えるより、本人がどう過ごしているかを聞くところから始められます。朝食の後も寝床にいるのか。昼寝が長くなるのはいつか。寝床でテレビを見続けているのか。今の生活を一緒に振り返り、変えられそうな点を探します。

活動は本人の体調や能力に合わせる必要があります。「夜眠らせるために昼は起こしておく」と一律に決めず、日中の強い眠気や活動の難しさも相談内容に含めてください。

記録を持って相談するタイミング

生活習慣や睡眠環境を整えても、眠りの問題や休養感の不足が続く場合、リーフレットは医療機関への相談を勧めています。不眠症や睡眠時無呼吸などの睡眠障害が関わる場合もあるためです。

睡眠薬の使用についての悩みも、かかりつけ医へ相談する内容です。家族が量や飲む時刻を変える前に、本人の訴えと、寝床・昼寝・日中の過ごし方を伝えます。

厚生労働省の睡眠対策の案内と高齢者版リーフレットを2026年10月23日に確認しました。今晩から書き始めるなら、横になった時刻と、翌朝の「休まった感じ」の二つからで十分です。

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