眼鏡をかけ、治療を続けても、文字、段差、まぶしさなどで暮らしに困っている親には、「ロービジョンケア」という相談の選択肢があります。見え方に合わせた道具や生活環境、支援につなぐためのケアです。
福岡県眼科医会は、対応する医療機関や支援機関を探す「福岡ビジョンケアネット」を運営しています。見えにくさで困ることがあれば、まず最寄りの眼科へ相談するよう案内しています。
急に見えにくくなったり、視野が欠けたりしたときは、早めに眼科を受診してください。国立長寿医療研究センターの解説も、急なかすみや視野の欠けなどを、受診したい変化として挙げています。
読めない、まぶしい、暗い所で困るを分ける
見えにくいと聞くと、視力の数字や眼鏡の度数に目が向きます。ただ、暮らしの困りごとはそれだけではありません。
日本眼科学会のロービジョンの解説は、文字や顔が分かりにくい、視野が欠ける、段差に気づきにくい、まぶしい、暗い所で見えにくいなどを挙げています。読書や外出、家事にも影響します。
同じ家にいても、家族と本人の見え方は同じとは限りません。何をするときに、どう困るのか。本人の説明から確かめたい部分です。
| 本人が困ること | 眼科へ持っていくメモ |
|---|---|
| 新聞や薬袋を読みにくい | 何の文字が、どの大きさ・明るさで読みにくいか |
| まぶしくて見づらい | 窓際、屋外など、困る場所や時間 |
| 暗い場所で動きにくい | 廊下、玄関など、具体的な場所 |
| 段差や物に気づきにくい | いつ、どこで、何が見つけにくかったか |
この表は、自宅で病名を判断するためのものではありません。相談で伝える「見えにくい」の中身を、本人の言葉に近づけるためのメモです。
治療と、暮らしを支える相談を続ける
ロービジョンケアを考えることは、目の治療をやめるという意味ではありません。日本眼科学会は、原因となる病気を治療できる場合には治療を行い、視機能の改善が難しい場合には、今ある機能を使う訓練や補助具の選定、生活環境の工夫などを行うと説明しています。
拡大鏡、拡大読書器、遮光眼鏡なども、本人の目的に合わせて選ぶ道具です。文字を読むことと、まぶしさへの対応では、相談内容が違います。本人が読みたい物や続けたい作業が、道具選びを相談する入口です。
本人が新聞の見出しを読みたいのか、料理の表示を確かめたいのか、外へ出るときの段差が心配なのか。どこを手伝ってほしいかが分かれば、専門職へ聞きたいことを絞れます。
福岡ビジョンケアネットから医療と生活支援を探す
福岡県眼科医会のロービジョンケア案内には、対応医療機関や支援機関を調べる入口があります。対象には、視力低下や視野の狭さに加え、まぶしさ、夜の見えにくさ、明暗の違いを捉えにくい状態なども含まれています。
かかりつけの眼科があれば、今の治療に加えて、暮らしの困りごとを相談してみてください。別の対応医療機関を探す場合は、同会の検索から候補を確認し、受診方法を問い合わせます。費用や予約、紹介状の要否は、医療機関ごとに確認する内容です。
医療機関以外の支援機関には、障害者手帳、難病、住民票のある地域などの利用要件が設けられている場合があります。一方、ロービジョンの相談全てに、手帳が必要という意味ではありません。希望する支援を扱う窓口へ、本人の状況で利用できるかを聞きます。
用具の給付を検討する段階になったら、久留米市の日常生活用具の記事で購入前の申請について確認できます。道具が本人に合うかと、給付の対象かは、別に確認する内容です。
次の診察には、困っている物を一つ選ぶ
資料は2026年10月23日に確認しました。長く続く見えにくさを相談するときは、読みにくい薬袋や表示など、本人が困っている物を一つ選んでおくと、説明を具体化できます。
普段からの困りごとについては、本人が続けたいことを一つ、次の診察で伝えてみましょう。家族が代わりに全部行う前に、本人ができる方法を相談する入口になります。
介護施設・老人ホームについてご相談ください
親御さんの暮らしや施設選びについて、現在の状況とご希望を伺いながら選択肢を整理します。



