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訪問看護を使うことになった。医療保険と介護保険、どちらで利用するのか。料金が変わるので気になるところです。
訪問看護で医療保険と介護保険のどちらを使うかは、本人の状態と制度上の条件で決まります。料金を見て選べるものではありません。
要支援・要介護認定を受けている人は介護保険が基本です。ただし主治医から特別訪問看護指示書が交付された場合や、国が定める疾病・状態に該当する場合は、医療保険が適用されることがあります。
精神疾患があり、精神科訪問看護指示書が交付された場合も医療保険の対象になり得ますが、認知症が主傷病の場合は原則対象外で、所定の例外があります。いずれも原則として主治医の指示に基づいて始まります。
通院中なら主治医、介護保険を利用中ならケアマネジャー、入院中なら退院支援担当者へ相談します。保険名より先に、必要な看護と困っている時間帯を伝えます。
訪問看護で受けられる支援
訪問看護は、看護師などが自宅を訪れ、療養上の世話や診療の補助を行うサービスです。久留米市は介護保険の訪問看護について、疾患などを抱える人に対し、看護師が居宅を訪問して療養上の世話や診療の補助を行うと説明しています。久留米市の訪問サービス案内で、市の基本説明を確認できます。
支援内容は、病状、主治医の指示、訪問看護計画によって決まります。健康状態の観察、服薬状況の確認、療養相談、医療処置、リハビリテーション、家族への助言などが例です。対応できる処置や訪問区域は事業所ごとに異なります。
医療保険と介護保険の基本的な分かれ方
まず全体像をつかむための表です。個別の適用は、主治医、ケアマネジャー、訪問看護事業所などが本人の状態と制度要件を確認して判断します。
| 状況 | 基本的な考え方 | 主な相談相手 |
|---|---|---|
| 要支援・要介護認定があり、例外に該当しない | 介護保険による訪問看護が基本 | 主治医、担当ケアマネジャー |
| 要介護認定がない人が在宅療養で訪問看護を必要とする | 医療保険の要件を確認 | 主治医、訪問看護事業所 |
| 特別訪問看護指示書が交付された | 指示された期間は医療保険になる場合がある | 主治医、訪問看護事業所 |
| 厚生労働大臣が定める疾病・状態に該当する | 要介護認定があっても医療保険になる場合がある | 主治医、訪問看護事業所 |
| 精神疾患があり、精神科訪問看護指示書が交付された | 医療保険で扱われる場合がある。認知症が主傷病の場合は原則対象外で、所定の例外がある | 精神科の主治医、訪問看護事業所 |
厚生労働省は、要介護被保険者等への訪問看護療養費は原則として算定できない一方、特別訪問看護指示書、定められた疾病等、精神科訪問看護などの場合を例外として示しています。2026年6月1日適用の医療保険と介護保険の給付調整に関する通知を基準に、単純な年齢や希望だけで説明しないことが大切です。
介護保険が基本になる場合
要支援または要介護認定を受けた人が訪問看護を利用する場合は、介護保険が基本です。ケアマネジャーが本人の生活課題や他のサービスとの組み合わせを整理し、主治医と訪問看護事業所が連携します。
医療保険になる主な場合
要介護認定がない人でも、在宅療養に訪問看護が必要と主治医が判断すれば、医療保険で利用できることがあります。要支援・要介護認定があっても、次の例外では医療保険の対象になる場合があります。
- 主治医が急な悪化などを踏まえて特別訪問看護指示書を交付した場合
- 厚生労働大臣が定める疾病や状態に該当する場合
- 精神疾患があり、精神科訪問看護指示書が交付された場合。ただし、認知症が主傷病の場合は原則対象外で、精神科在宅患者支援管理料を算定する人など所定の例外があります。
疾病名だけを見て家族が適用を決めることはできません。診断、現在の状態、指示書の種類、利用するサービスを医療機関と事業所が確認します。
保険を判断するのは誰か
訪問看護の開始には、原則として主治医による指示が必要です。厚生労働省の指定訪問看護の運営基準は、訪問看護事業者がサービス開始時に主治医の指示を文書で受けることを定めています。指定訪問看護の運営基準を参照してください。
| 関係者 | 主な役割 |
|---|---|
| 主治医 | 病状を踏まえて訪問看護の必要性を判断し、指示書を交付する |
| 訪問看護事業所 | 指示書と本人の状態を確認し、支援内容や訪問体制を説明する |
| ケアマネジャー | 介護保険サービス全体を調整し、ケアプランへ位置付ける |
| 病院の退院支援担当者 | 退院後に必要な医療・介護を整理し、在宅側へ情報をつなぐ |
| 本人・家族 | 困っている場面、希望、生活時間、家族が担える範囲を伝える |
利用開始までの相談順
通院中の人
主治医へ、なぜ自宅での看護が必要なのかを伝えます。処置の有無だけではなく、通院が難しい、体調の変化を家族が見分けにくい、薬の管理に困る、入浴時の観察が必要といった生活上の課題も共有してください。
介護保険を利用している人
主治医と担当ケアマネジャーの両方へ相談します。ケアマネジャーは、訪問介護や通所サービスと時間が重ならないか、家族支援をどこへ入れるかなど、週全体の暮らしを調整します。
入院中の人
退院日が決まる前から、病棟看護師や退院支援担当者へ相談します。退院時の処置、薬、食事、排泄、移動方法、緊急連絡先を在宅側へ伝えられるようにします。訪問看護事業所が退院前の話し合いへ参加する場合もあります。
どこへ相談すればよいか分からない人
高齢者の介護・福祉相談は、久留米市の地域包括支援センターが入口です。
費用と訪問回数を一律に示せない理由
自己負担は、使う保険、本人の負担割合、訪問時間、回数、加算、医療処置、緊急時対応などで変わります。医療保険と介護保険では算定の仕組みも同じではありません。そのため、一般的な月額だけを見て事業所を決めると、実際の利用内容との差が生じます。
訪問回数にも原則や例外があり、病状や指示書によって異なります。「医療保険なら毎日」「介護保険なら週に何回まで」と一律に断定せず、次の項目を見積書や説明書で確認してください。
| 確認項目 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 適用保険 | 今の認定と病状では、どちらの保険で始まりますか |
| 訪問内容 | 1回の訪問で何を行い、どの程度の時間を見込みますか |
| 自己負担 | 基本部分のほかに、どのような費用が生じますか |
| 緊急時 | 契約時間外の連絡方法と、訪問になる条件を教えてください |
| 変更時 | 状態や指示書が変わった時、費用と予定をどう説明しますか |
訪問看護事業所を選ぶ時の確認
近さだけでなく、必要な支援へ対応できるかを確認します。主治医名、病名、医療処置、住所、要介護認定、利用中サービスをまとめて連絡します。
対応区域、営業日、緊急時の連絡、看護師以外の専門職の配置、主治医との情報共有、家族への説明方法を聞きます。「24時間対応体制」という表示があっても、いつでも直ちに訪問する意味とは限りません。連絡後に誰が状態を聞き、どのように対応を決めるのかまで確認してください。
相談前に準備する情報
- お薬手帳、診療情報、退院時の説明書
- 現在の病状と、最近変わったこと
- 点滴、吸引、酸素など医療処置の有無
- 食事、排泄、入浴、移動、睡眠の様子
- 要支援・要介護認定と介護保険証の内容
- 利用中の介護サービスと担当ケアマネジャー
- 家族が困っている時間帯と、支援できる範囲
- 本人が自宅で続けたいこと
情報がそろっていなくても相談はできます。不明な項目をそのまま伝え、誰が確認するかを決めてください。
よくある質問
医療保険と介護保険は好きな方を選べますか
選べません。要介護認定、疾病や状態、主治医の指示などに基づいて適用が決まります。要支援・要介護認定者は介護保険が基本ですが、医療保険になる例外があります。
要介護認定があれば必ず介護保険ですか
原則は介護保険ですが、特別訪問看護指示書が交付された場合や国が定める疾病・状態などでは、医療保険になることがあります。精神科訪問看護は精神疾患と指示書などの要件を確認し、認知症が主傷病の場合は原則対象外です。所定の例外を含め、個別に確認が必要です。
訪問看護事業所へ直接申し込めますか
相談はできますが、サービス開始には原則として主治医の指示が必要です。介護保険で利用する場合は、ケアマネジャーとの調整も行います。
医療保険と介護保険の訪問看護を同時に使えますか
同じ訪問看護を自由に二つの保険へ振り分ける仕組みではありません。給付調整の規定があるため、本人の状態と指示内容を主治医、ケアマネジャー、事業所が確認します。
利用回数や月額を相談前に知ることはできますか
概算を尋ねることはできますが、保険、負担割合、訪問内容、回数、加算などで変わります。必要な支援を整理したうえで、個別の説明や見積もりを受けてください。
まとめ
久留米の訪問看護で使う保険は、本人が自由に選ぶのではありません。要支援・要介護認定者は介護保険が基本ですが、特別訪問看護指示書や国が定める疾病・状態などでは医療保険になる場合があります。
精神科訪問看護には別の要件があり、認知症が主傷病の場合は原則対象外です。開始には原則として主治医の指示が必要です。
主治医、ケアマネジャー、訪問看護事業所へ、病状だけでなく生活上の困りごとも伝えます。保険名を先に決めるより、必要な看護と相談順を整理することが、無理のない在宅療養につながります。
本記事は2026年8月13日に、久留米市と厚生労働省の公開情報を確認して作成しました。



