この記事の目次
  1. 災害時マイプランで決めること
  2. 高齢の家族の計画を作る6つの手順
    1. 1. 自宅周辺の危険と避難開始の合図を決める
    2. 2. 避難先と安全な移動経路を複数考える
    3. 3. 支援する人と代替連絡先を決める
    4. 4. 医療・介護上の配慮を一枚にまとめる
    5. 5. 避難情報を受け取る方法を二重にする
    6. 6. 実際に動いて見直す
  3. 避難行動要支援者名簿との関係
  4. 作成・見直しチェックリスト
  5. 相談前に準備する情報
  6. よくある質問
    1. 要介護認定がない高齢者も災害時マイプランを作れますか
    2. 個別避難計画は家族だけで作ってもよいですか
    3. 警戒レベル4まで自宅で待ってもよいですか
    4. 福祉避難所を最初から避難先にできますか
    5. 計画は一度作ればそのままでよいですか
  7. まとめ
  8. 計画作成の相談先

久留米市では、自力での避難が難しい人について、支援者、避難先、移動方法、必要な配慮などを事前に決める「災害時マイプラン(個別避難計画)」を作れます。

高齢の家族が避難に時間を要するなら、警戒レベル3「高齢者等避難」が出てから考え始めるのではなく、平常時に本人・家族・支援者で計画を具体化しておくことが大切です。

一人で整理しにくい場合は、久留米市地域福祉課または久留米市社会福祉協議会へ相談できます。計画書を埋めることより、実際に動ける内容にする。その手順をたどります。

災害時マイプランで決めること

災害時マイプランは、自ら避難することが難しい人について、「何を備えるか」「誰が支援するか」「どこへ避難するか」「どのような配慮が必要か」を、本人や家族、支援者と考える避難支援の計画です。

名前と避難所だけを書いた連絡票ではありません。避難情報を受け取る方法、玄関までの移動、車いすや歩行器の扱い、薬や医療機器、支援者が来られない場合の代替手段まで決めて初めて、当日の判断に使いやすくなります。

久留米市は、次の2つの作り方を案内しています。

作り方進め方相談が向く状況
自分でつくる災害時マイプラン本人や家族が身体状態と生活環境に合う行動、準備、連絡体制を考える家族内で支援方法を整理でき、様式を使って話し合いたい
みんなでつくる災害時マイプランケアマネジャー、相談支援専門員、市・社会福祉協議会、民生委員、近隣の人などと考える介助量が多い、家族が近くにいない、地域の協力を含めて調整したい

計画を作っただけで、災害時の支援や安全が保証されるわけではありません。道路の冠水、支援者自身の被災、避難所の開設状況などは当日に変わります。複数の手段を用意し、状況に応じて命を守る行動へ切り替えられる内容にします。

高齢の家族の計画を作る6つの手順

1. 自宅周辺の危険と避難開始の合図を決める

最初に、久留米市のハザードマップや防災情報で、自宅に関係する洪水、内水、土砂災害などの危険を確認します。同じ久留米市内でも、河川や地形によって避難情報の対象地域と安全な経路は異なります。

2026年の久留米市公式案内では、避難に時間がかかる人と支援者は警戒レベル3「高齢者等避難」で避難する段階です。警戒レベル4「避難指示」までには避難を終えることが原則で、警戒レベル5「緊急安全確保」は、すでに災害が発生している危険な段階です。

警戒レベル主な情報計画に書く行動
1早期注意情報薬、充電、持出品を確認する
2注意報支援者と連絡し、経路と避難先を再確認する
3高齢者等避難避難に時間がかかる本人と支援者が避難を始める
4避難指示危険な場所にいる人は速やかに避難する
5緊急安全確保外へ出ることがかえって危険なら、その場で命を守る行動を取る

「雨が強くなったら」では人によって判断がずれます。久留米市から対象地域に警戒レベル3が出た時、河川水位が家族で決めた目安に達した時など、確認できる合図に落とし込みましょう。

2. 避難先と安全な移動経路を複数考える

避難先は施設名だけで決めず、開設情報をどこで確認するか、玄関から何分かかるか、坂・段差・狭い道・冠水しやすい場所がないかを確かめます。徒歩が難しい場合は、誰の車を使うか、車いすを積めるか、運転者が不在の時にどうするかも必要です。

第一候補へ行けない場合に備え、安全な親族宅などの第二候補も話し合います。避難所へ向かうことがすでに危険な状況では、無理な屋外移動を避け、建物内のより安全な場所へ移る判断もあり得ます。当日は久留米市の避難情報と周辺状況を優先してください。

3. 支援する人と代替連絡先を決める

家族一人だけを支援者にすると、勤務中、遠方滞在、本人の被災で動けないことがあります。最初に連絡する人、応答がない時の次の人、近隣で声をかける人を分けます。

支援内容も具体的にします。「避難を手伝う」ではなく、「警戒レベル3を電話で伝える」「歩行器で玄関まで付き添う」「薬の袋を持つ」「避難先へ到着したことを別居家族へ連絡する」と書くと、役割の重なりや抜けに気づけます。

4. 医療・介護上の配慮を一枚にまとめる

避難時に必要な情報は、病名を並べるだけでは足りません。移乗に必要な人数、認知症で不安が強くなる場面、食事形態、服薬時刻、アレルギー、医療機器の電源、意思表示の方法などを、初対面の支援者にも分かる言葉で整理します。

薬は変更されるため、計画書に薬名を書いて終わりにせず、お薬手帳や最新の薬剤情報を持ち出す方法を決めます。医療機器や処置がある人は、停電時の対応や避難先で必要な設備を、平常時に主治医、訪問看護、ケアマネジャー等へ相談してください。

5. 避難情報を受け取る方法を二重にする

スマートフォンを使える人は、市ホームページ、公式LINE、テレビなど、本人が普段から確認できる手段を決めます。

携帯電話等を持たない、または操作が苦手な人には、固定電話かファクスで警戒レベル3以上の避難情報と避難所開設情報を知らせる「久留米市避難情報配信サービス」があります。登録条件は市の申込書で確認してください。

機器による通知だけでなく、家族や近隣の人から電話や訪問で伝える方法も計画に入れます。停電、通信混雑、着信への気づきにくさを考え、どれか一つが使えなくても情報が届く形を目指します。

6. 実際に動いて見直す

晴れた日に、持出品を持って玄関を出るまでの時間と、避難先までの移動時間を測ります。日中は歩けても早朝や夜間は難しい、雨具を着ると動作が遅くなる、車いすが玄関の段差で止まるなど、書面だけでは分からない問題が見つかります。

介護度、服薬、住まい、家族の連絡先、支援者が変わった時は計画を更新します。少なくとも大雨の時期や台風シーズンの前に、本人を交えて読み直してください。

避難行動要支援者名簿との関係

久留米市の避難行動要支援者名簿は、自力または家族の支援だけでの避難が難しい在宅の人について、行政と地域が情報を共有し、平常時の見守り、避難情報の伝達、安否確認などに役立てる制度です。

市は、要介護3から5、一定の障害者手帳所持者などを登録対象として示し、それ以外でも避難支援が必要で、情報の事前提供に同意する人を対象に含めています。申込は随時受け付けています。名簿への登録と、本人ごとの行動を具体化する災害時マイプランは役割が異なるため、どちらを進めるか地域福祉課へ確認しましょう。

作成・見直しチェックリスト

確認内容
自宅に関係する災害リスクをハザードマップで確認した
避難を始める警戒レベルと情報源を決めた
第一避難先と行けない場合の候補を決めた
昼・夜それぞれの移動経路を確認した
最初の支援者と代わりの支援者を決めた
車いす、歩行器、車両などの移動手段を確認した
薬、お薬手帳、医療機器、介護用品の持出方法を決めた
認知症、食事、排せつ、意思疎通の配慮をまとめた
本人が避難情報を受け取る方法を二つ以上用意した
実際に玄関から避難先まで移動して時間を測った
本人、家族、支援者が計画の保管場所を知っている
状態や連絡先が変わった時の見直し担当を決めた

相談前に準備する情報

  • 本人の住所、同居者、日中と夜間の在宅状況
  • 要介護度、障害者手帳の有無、担当ケアマネジャー等
  • 歩行、移乗、階段、車への乗降で必要な介助
  • 認知症、聴覚・視覚、意思疎通で必要な配慮
  • 服薬、医療機器、停電時対応、緊急連絡先
  • 自宅周辺の災害リスクと考えている避難先
  • 協力を相談できる家族、近隣者、地域関係者
  • 現在使っている避難情報の受信方法

すべて決まってから相談する必要はありません。家族だけでは決めにくい項目を印で示し、地域福祉課、社会福祉協議会、ケアマネジャー等と役割を整理します。

よくある質問

要介護認定がない高齢者も災害時マイプランを作れますか

久留米市は、避難行動要支援者名簿登録者をはじめ、自ら避難することが困難な人の計画と説明しています。要介護認定の有無だけで自己判断せず、身体状態や家族の支援状況を地域福祉課へ伝えて相談してください。

個別避難計画は家族だけで作ってもよいですか

市は「自分でつくる災害時マイプラン」の様式を公開しています。介助量が多い、支援者が遠方にいる、地域との調整が必要な場合は「みんなでつくる」方法を相談できます。

警戒レベル4まで自宅で待ってもよいですか

避難に時間がかかる高齢者等と支援者は、警戒レベル3「高齢者等避難」で避難を始める段階です。警戒レベル4まで待つ前提にせず、本人の移動時間を測って開始時期を決めます。

福祉避難所を最初から避難先にできますか

避難所の開設と受入れは災害や本人の状況で変わります。特定の施設へ必ず直接避難できると決めつけず、久留米市の案内を確認し、必要な配慮を計画書に記載して地域福祉課へ相談してください。

計画は一度作ればそのままでよいですか

介護度、薬、医療機器、住まい、避難先、支援者の連絡先が変われば見直しが必要です。大雨や台風の時期の前にも、実際に動ける内容か確認しましょう。

まとめ

久留米市の災害時マイプランは、自力避難が難しい高齢者等について、避難開始の合図、支援者、避難先、移動方法、医療・介護上の配慮を具体化する計画です。避難に時間がかかる人は、警戒レベル3で動き始める前提で準備します。

家族一人に役割を集中させず、代替の連絡先と避難先を用意し、実際に経路を歩いて見直すことが重要です。決めにくい項目は空欄のままにせず、公的窓口と支援者を交えて整理してください。

計画作成の相談先

災害時マイプランの作成、避難行動要支援者名簿、地域との調整は、久留米市地域福祉課(電話0942-30-9173)または久留米市社会福祉協議会(電話0942-34-3035)へご相談ください。避難情報や避難所の開設は、久留米市の当日の公式発信を優先します。

日頃の介護内容や移動介助を計画へ反映する場合は、担当のケアマネジャー、訪問看護師、サービス事業所など、本人の状態を知る支援者とも情報を共有します。

本記事は2026年8月3日に、久留米市公式の災害時マイプラン、避難行動要支援者名簿、2026年の避難情報、避難情報配信サービスを確認して作成しました。

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