5月はまだ真夏ではありませんが、昼間の暑さで親の家の室温が気になり始める時期です。久留米市も、熱中症は屋外だけでなく屋内でも起こると案内しています。特に高齢の方は、暑さやのどの渇きを感じにくく、エアコンを控えめに使ってしまうことがあります。
離れて暮らしていると、電話では元気そうに聞こえても、実際の部屋が暑いのか、水分を取れているのかまでは分かりにくいものです。熱中症を完全に防げると言い切ることはできませんが、家族が早めに確認しておくことで、危ない変化に気づきやすくなります。
親の家で何を見ればよいかが決まっていると、帰省したときも電話をするときも確認しやすくなります。暑くなる前に、室内の環境、日中の過ごし方、体調が気になるときの相談先を一つずつ見ておきます。
なぜ5月から気をつけたいのか
熱中症は、気温が高い日だけに起こるものではありません。暑さに体が慣れていない時期、急に気温が上がった日、湿度が高く風が通りにくい日にも注意が必要です。久留米市の案内でも、熱中症は屋内・屋外を問わず発生するとされています。
高齢の方は、本人が「まだ大丈夫」と感じていても、体の中では水分が不足していたり、室温の影響を受けていたりすることがあります。家族が気づけるようにするには、感覚だけでなく、室温、エアコンの使用状況、食事や水分の取り方を具体的に見ることが必要です。
親の家で先に見ておきたいこと
帰省や訪問の機会があるなら、まず部屋の暑さを確認します。居間だけでなく、寝室、台所、トイレ、脱衣所も見てください。昼間は涼しく感じても、夜に熱がこもる部屋もあります。
- 温湿度計が見やすい場所にあるか
- エアコンのリモコンが使いやすい場所にあるか
- フィルターが汚れていないか
- 冷房の効きが弱くなっていないか
- 寝室に風が通るか
- 水分を取りやすい場所に飲み物があるか
本人が「エアコンは苦手」と言う場合もあります。理由は、冷えすぎる、電気代が気になる、操作が面倒、昔から使う習慣がないなど、人によって違います。説得するより、設定温度、風向き、タイマー、扇風機との併用を一緒に試す方が現実的です。
エアコンは使い始める前に一度動かしておく
暑くなってから初めてエアコンをつけると、効きが悪い、リモコンの電池が切れている、フィルターが詰まっている、といったことが見つかることがあります。真夏に慌てるより、5月のうちに一度試運転しておくと安心です。
久留米市は、屋内でも無理をせず、エアコンや扇風機を使うことを熱中症予防の一つとして案内しています。環境省の熱中症警戒アラートでも、屋内ではエアコンなどを適切に使い、涼しい環境で過ごすことが呼びかけられています。
エアコンを使うことに抵抗がある方には、「ぜいたくのため」ではなく「体調を保つため」と伝える方が受け入れられやすいことがあります。電気代が心配な場合も、短時間だけ使う、日中の暑い時間帯を中心に使うなど、本人が納得しやすい使い方を一緒に決めておくと続けやすくなります。
電話では「暑くない?」だけで終わらせない
離れて暮らす家族が電話で確認するとき、「暑くない?」と聞くだけでは足りないことがあります。本人が遠慮して「大丈夫」と答える場合があるためです。短くても、毎回同じ項目を聞く方が変化に気づきやすくなります。
- 今日はエアコンをつけたか
- 水やお茶を何回くらい飲んだか
- 食事はいつも通り食べられたか
- めまいやふらつきはないか
- 頭痛、吐き気、強いだるさはないか
- トイレの回数が極端に少なくなっていないか
毎回長く聞く必要はありません。むしろ、同じ質問を短く続ける方が、昨日との違いに気づきやすくなります。親御さんが嫌がらない範囲で、室温計を一緒に見る習慣を作るのもよい方法です。
暑さ指数と警戒アラートも確認する
環境省の熱中症予防情報サイトでは、暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートを確認できます。久留米市のページでも、暑さ指数の目安として、25以上28未満を「警戒」、28以上31未満を「厳重警戒」、31以上を「危険」として紹介しています。
暑さ指数が31以上の「危険」では、高齢者は安静にしていても熱中症が起こる危険が大きいとされています。そうした日は、買い物、草取り、通院以外の外出などを無理に入れず、涼しい室内で過ごせるように予定を調整することも考えます。
ただし、アラートの有無だけで安全かどうかを判断するのは避けたいところです。家の中の暑さ、本人の体調、エアコンの使用状況を合わせて見ることが大切です。
体調が気になるときは家庭判断だけで抱えない
厚生労働省は、熱中症が疑われる症状として、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、倦怠感、返事がおかしい、意識消失、けいれんなどを挙げています。症状があるときは涼しい場所へ移し、首回り、脇の下、足の付け根などを冷やし、水分補給を促します。
ただし、自力で水が飲めない、意識がはっきりしない、反応がおかしい、呼吸が苦しそうといった場合は、家族だけで様子を見る状況ではありません。厚生労働省も、自力で水が飲めない、意識がない場合はすぐ救急車を呼ぶよう案内しています。
急な病気やけがで救急車を呼ぶべきか、今すぐ病院へ行くべきか迷うときは、福岡県の救急医療電話相談 #7119 を使えます。福岡県の #7119 は24時間365日対応で、短縮ダイヤルが使えない場合は 092-471-0099 が案内されています。もちろん、明らかに緊急性が高いときは、相談窓口を挟まず119番です。
家族だけで見守りを背負いすぎない
一人暮らしや高齢夫婦世帯では、熱中症対策も家族の電話だけでは限界があります。近くに住む親族、近所の方、民生委員、地域包括支援センター、介護サービスなど、本人の生活に関わる人と連絡しやすい形を作っておくと安心です。
特に、エアコンを使いたがらない、食事量が落ちている、外出や買い物が負担になっている、もの忘れで水分補給や服薬が抜けやすいといった場合は、暑さ対策だけでなく生活全体の見守りを考える時期かもしれません。
暑くなる前に、親御さんの住まい方、見守り、介護サービスの使い方で気になることがあれば、早めに相談先を持っておくと動きやすくなります。アースサポート株式会社でも、久留米市周辺で高齢の方の暮らしや介護に関するご相談を受けています。



















