この記事の目次
  1. 最初の一枚には、契約先と支払いを書く
  2. 秘密情報は、一覧と保管場所を分けて考える
  3. 引き継ぐ情報と、遺族の手続きは分けて考える
  4. 解約は、端末や電話番号を手放す前に順序を確認

家族に残す情報は、パスワードだけでは足りません。どのサービスを契約し、何に支払いが続いていて、手続きはどこに相談すればよいか。デジタル終活では、まずその全体像を見える形にしておくと、準備を始めやすくなります。

国民生活センターには、故人のスマホを開けず契約先が分からない、有料サービスのIDやパスワードが不明で解約に困る、といった相談が寄せられています。本人が使っているサービスを確認できるうちに、家族が手続き先を探せる手がかりを残しましょう。

最初の一枚には、契約先と支払いを書く

いきなり全てのアカウントを整理しようとすると、手が止まりやすくなります。まずは毎月・毎年お金が出ていく契約と、資産に関わるサービスから書き始める方法をおすすめします。

次の項目を、紙や家族に引き継げる文書にまとめます。この一覧には、パスワードそのものを必ずしも書く必要はありません。

項目残しておきたい情報
携帯電話会社名、契約している電話番号、相談先
動画・音楽などの有料サービスサービス名、契約経路、料金、支払方法
ネット銀行・証券など事業者名、口座等の存在、相続手続きの問い合わせ先
写真・文書の保存保存先、残したいデータ、家族への希望
その他のアカウント家族に存在を知らせたいサービス、終了・保存の希望

ここでいう契約経路は、サービスの公式サイトから直接申し込んだのか、アプリストアや携帯電話会社を通したのか、ということです。分からなければ、確認できる請求書や明細の情報を残すだけでも、後で問い合わせる手がかりになります。

秘密情報は、一覧と保管場所を分けて考える

国民生活センターは、端末のロックを解除するための備えや、契約のID・パスワードの整理を勧めています。ただし、普段使う一覧を家族へ共有することと、秘密情報を日常的に誰でも見られる状態にすることは別です。

おすすめするのは、「契約の存在が分かる一覧」と「秘密情報の保管方法」を分けること。家族には、必要なときに誰が、どこで、どの情報を確認するかを伝えます。

例えば紙に残す場合は、持ち歩くメモや机の上に置く紙にまとめず、閲覧できる人を限定できる場所に保管します。デジタルで保管する場合も、その保管先に家族がたどり着く方法を別に考える必要があります。

端末の中にだけ情報を保存すると、端末を開けないときに一覧まで読めません。保管方法は本人のプライバシーと家族の手続きを両立できる範囲で選び、本人の同意なく秘密情報を集めないようにしましょう。

保管方法を決めたら、本人と家族で必要なときに見る場所を確認しておきます。

引き継ぐ情報と、遺族の手続きは分けて考える

家族が情報を持っていても、故人のアカウントへ自由にログインしたり、お金を動かしたりできるとは限りません。契約や資産の手続きは、事業者が案内する遺族・相続人向けの方法で進めてください。

一部のサービスには、自分に何かあった場合にアカウントへアクセスできる人を指定する仕組みがあります。利用しているサービスにその機能があるか、対象データや条件は何かを公式の案内で確認する方法もあります。

解約は、端末や電話番号を手放す前に順序を確認

国民生活センターは、サブスクが解約されないまま請求が続く相談を紹介しています。携帯電話を解約したからといって、別に契約した有料サービスまで一緒に終了するとは限りません。

家族が手続きする際は、有料契約を一覧にし、各事業者へ必要書類と解約方法を尋ねます。電話番号やメールを別の手続きで使うかも、端末の初期化や回線の解約前に確認しておくと、手がかりを失いにくくなります。

一覧は一度作って終わりではありません。携帯電話の変更、新しい有料契約、使わなくなったサービスの解約をしたときに更新し、最後に見直した日を書いておきましょう。

今日できる準備は、支払いが続く契約を一つ書き出すことです。ほかの契約も一覧に書き足し、秘密情報の保管方法を決め、家族へ保管場所を伝える。この順序なら、全てを一度に整理しなくても、手続き先を探す手がかりを残せます。

参考:国民生活センター「始めましょう!デジタル終活」、「スマホの中の“見えない契約”で遺された家族が困らないために」。情報の確認日:2026年10月6日。

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