この記事の目次
  1. 停電中は、電熱器具の再作動を防ぐ
  2. 復旧後は「被害を免れた機器」だけを確認する
  3. 平時に決めておくのは、機器の場所

停電した家から避難する必要があるなら、電気の操作より避難が先です。ブレーカーを切るのは、安全に操作でき、時間の余裕があるときに限ります。国民生活センターも「避難する際に時間の猶予がある場合」と条件を付けています。

停電が終わった後まで気をつけたい理由があります。電気ストーブなどが意図せず再び動いたり、浸水・損傷した機器に電気が流れたりして起きる「通電火災」です。復旧の知らせを聞いても、家の中の機器まで安全になったという意味ではありません。

停電中は、電熱器具の再作動を防ぐ

家にとどまれる状況で、安全に扱えるなら、まず電気ストーブやヒーターなど電熱器具の電源を切り、プラグを抜きます。停電中は動いていなくても、電気が戻ると動き出す場合があるためです。周囲に衣類や紙など燃えやすい物があれば、近づけない状態にします。

プラグやコードが濡れている、床が浸水している、煙や焦げたにおいがする。そうした場所で手を伸ばさないでください。安全を確かめるための操作が、かえって危険になります。煙や火がある場合は点検を続けず、避難して消防へ通報します。

家族と離れているときは、親に「分電盤を触って」と一律に頼むより、まず本人が安全な場所にいるか確かめてください。避難情報が出ている、建物に被害があるなどの状況では、その場を離れる判断が優先です。

場面安全にできるときの行動操作をやめる条件
停電中、家にとどまれる電熱器具の電源を切り、プラグを抜く水濡れ、損傷、煙、異臭がある
自宅から避難する直前時間に余裕があり、乾いた安全な場所から操作できる場合だけブレーカーを切る避難を遅らせる、分電盤や周囲が濡れたり壊れたりしている
復旧して帰宅した後被害を免れた機器の外観・プラグ・コードを見てから、1台ずつ様子を見て使う浸水・損傷、異音・異臭、発熱や変形などの異常がある

復旧後は「被害を免れた機器」だけを確認する

帰宅したら、まず浸水や家財の転倒がないか確認します。電気が戻っていても、濡れた機器や傷んだコードへは通電しません。「乾いたように見えるから」という理由で試運転しないこと。再使用はメーカーや販売店、必要に応じて電気工事の専門業者へ相談します。

国民生活センターが示す再使用の順序は、被害を免れた機器について、外観・プラグ・コードに異常がないか見てからブレーカーを入れ、プラグを1台ずつ差し、様子を見ながら使うというものです。この順序は、浸水・損傷した機器に電気を通す許可ではありません。分電盤自体に被害がある場合も操作せず、専門業者に相談してください。

異音や異臭が出たら、その機器の使用を中止します。安全にできる範囲で電源を切り、メーカーや販売店へ連絡を。家庭で分解したり、コードをつなぎ直したりして使う段階ではありません。

平時に決めておくのは、機器の場所

国民生活センターは、電熱器具の周囲に可燃物を置かず、地震で物が散乱しないよう家具を固定することも挙げています。停電してから暗い室内で探すより、普段から電気ストーブの位置、コンセント、分電盤の位置を家族で共有しておくと、余裕がある場面で判断しやすくなります。

実家の備えを話すなら、操作を頼む前に「避難が必要なときはすぐ出る」と伝えてください。そのうえで、家に安全にとどまれるときに抜く電熱器具を一緒に確認しておくのが、今日できる準備です。

出典:国民生活センター『地震や台風…停電復旧後の通電火災に注意』、消費者庁『災害時における携帯発電機・ポータブル電源の事故と停電復旧後の通電火災に注意!』(いずれも2026年10月24日確認)。

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