この記事の目次
  1. 夜間のかゆみと、かゆみを訴えない皮膚変化
  2. 複数人に症状があれば、別々のメモをつなげる
  3. 通常型と角化型の対策を一律にしない

介護中の家族や利用者に強いかゆみや発疹が続くときは、皮膚の状態に加えて、接触した人や寝具の共有も医療職へ伝えたい情報です。乾燥だけで原因を決めず、皮膚科やかかりつけ医、施設の看護職へ相談します。

疥癬は、ヒゼンダニが皮膚に寄生する感染症です。国立健康危機管理研究機構の疥癬の解説によると、通常疥癬と角化型疥癬では感染性や症状に違いがあります。かゆみの強さだけで判断できる病気ではありません。

夜間のかゆみと、かゆみを訴えない皮膚変化

通常疥癬では夜間に悪化する強いかゆみや、手指の間、手首などの特徴的な皮疹がみられます。一方、角化型疥癬では角質が厚くなり、かゆみを感じない場合もあると同機構は説明しています。

本人がかゆいと訴えないことは、問題がないと判断する材料にはなりません。逆に、夜かゆがるという一点だけで疥癬と決めることもできません。

診断には、皮疹から虫体や卵などを検出する医療上の確認が関わります。家庭や施設で皮膚の見た目を照らし合わせ、診断を付けようとするより、変化を具体的に伝えることが先です。

乾燥や掻き壊しを記録する際の観点は、こちらの記事にも整理しています。疥癬を含む感染症の相談では、そこへ人と人の接触の情報を加えます。

複数人に症状があれば、別々のメモをつなげる

国立健康危機管理研究機構は、主な感染経路を皮膚の直接接触とし、角化型疥癬では寝具や衣類を介する場合もあると説明しています。

本人、介護する家族、職員などに皮膚症状があるときは、それぞれいつ始まったかを並べると経過を伝えやすくなります。誰から誰へうつったかを確定するための表ではありません。

まず、症状に気づいた日と皮膚の場所を記録します。手指や手首、体幹など、どこに発疹や皮むけがあるか。夜にかゆみが強まるか、眠れないかという本人の訴えも添えます。

次に、入浴や着替えの介助などで接触した人、寝具や衣類を共用した経過を確認します。家族や職員にも似た症状があれば、それぞれ気づいた日を残します。分からない日は、およその時期で構いません。

施設で集めるときは、個人の健康情報を必要な担当者の間で扱います。関係のない人へ写真や名簿を広げる必要はありません。

潜伏期間には幅があります。症状を見つけた日が同じでも、その日に感染したとは限らず、発症日の前後だけで原因となった人を決めることもできません。

通常型と角化型の対策を一律にしない

台東区は2026年10月21日更新の施設向け注意喚起で、原因不明の発疹や強いかゆみがみられる場合には受診を検討するよう案内しています。ケア前後の手指衛生、必要に応じた手袋・ガウン等、タオルや寝具の共用を避けることも挙げています。

同区のページは、そこで説明する通常疥癬の対策と、角化型が疑われる場合の保健所への相談を分けています。この違いを飛ばし、疥癬なら全員に同じ消毒や隔離をする、と決めないことです。

なお、この注意喚起は台東区内の報告や相談を受けたものです。久留米で流行していることを示す資料ではありません。

2026年10月23日に両資料を確認しました。症状が続いているなら、本人の皮膚の変化と、周囲に同じ症状があるかをまとめ、医療職へ相談してください。施設での対応や保健所への連絡は、診断と所管の指示に合わせて進めます。

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