この記事の目次
  1. 袖・支える手・貼付物の接触をたどる
  2. 薬の情報も、皮膚の相談に持っていく
  3. 傷の相談には、部位ときっかけを添える

着替えやテープの取り外しをきっかけに、高齢の親の皮膚が裂けることがあります。皮膚が弱くなっている人では、毎日の介助で触れる場所や、皮膚が引かれる動きも見直したいところです。

摩擦やずれで生じる皮膚の急な傷は、「スキンテア」と呼ばれます。日本創傷・オストミー・失禁管理学会は、絆創膏をはがしたときや、腕がベッド柵にぶつかったときを発生場面として挙げています。

保湿をしていても、傷を完全に防げるとは限りません。何と、どのように触れているかも見直します。

袖・支える手・貼付物の接触をたどる

皮膚は、介助のいくつもの場面で衣類や人の手、寝具に触れます。親の手足に傷が繰り返しできるなら、傷のある場所だけを見続けるより、その場所に何が当たったかを振り返るほうが相談材料をそろえられます。

2026年10月23日に確認した市立旭川病院の皮膚・排泄ケア認定看護師による解説は、介助時に体を引っ張らず、腕や足を上からつかむのを避け、下から手のひらで支える方法を紹介しています。

介助の場面では、力の強さだけでなく、その力が皮膚を引く方向へかかっていないかも確認します。本人に合う支え方が分からないときは、訪問時の看護職や介護職に、普段の着替えや移動を見てもらう相談ができます。

接触するもの振り返るところ
袖や衣服皮膚がこすれた場所、布を引いたときの手足の動き
介助する手腕や足をつかんだか、体を引いたか
ベッド柵や家具手足が当たる位置、移動する際の接触
テープや湿布など何を貼り、いつ、どう外した後に変化があったか

この表は原因を確定するための検査ではありません。起きた場面を医療・介護の担当者へ伝えるための整理です。

薬の情報も、皮膚の相談に持っていく

旭川病院の解説には、高齢、乾燥、むくみ、栄養状態のほか、抗凝固薬や長期間のステロイド薬などの治療も、皮膚が弱くなっている可能性を考える材料として挙げられています。

受診時には、処方薬が分かるお薬手帳や説明書も持っていきます。皮膚に起きた変化だけでなく、治療の情報も相談の材料です。

薬の中止や変更を、家族だけで決めないでください。相談したいのは、今の治療を続けながら、どの接触を避け、どう皮膚を保護するかです。

同院は、長袖や靴下等で手足を保護すること、クリームやローションで保湿すること、周りの環境を整えることも紹介しています。使っている保湿剤や貼付物、衣服も含め、本人に合う方法を確認してください。

傷の相談には、部位ときっかけを添える

皮膚が裂けたときは、家族だけで傷の深さや必要な処置を決めず、医療職へ相談します。相談時には、発見した日時、腕や足のどの位置か、出血や痛み、きっかけとして分かることを伝えます。

その場を見ていなければ「着替えで裂けた」と決めず、着替え前後のどの時点で気づいたかを残します。分かっている経過だけでも、次の相談に使えます。

傷に貼るものや、剥がれた皮膚の扱いは、状態に合わせた確認が必要です。別の傷で教わった処置を、そのまま当てはめないようにしてください。

皮膚の変化には複数の原因があります。褥瘡の観察や乾燥とかゆみの確認も必要ですが、スキンテアを扱う際には、触れたものや力がかかった場面を加えて伝えると話を分けられます。

学会のスキンテアの解説と旭川病院の資料は、2026年10月23日に確認しました。次に担当者へ相談するときは、「どこに傷があるか」に加え、「その場所に何が触れたか」を一つ書き添えてみてください。

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