重い障害のある家族の受診が続くとき、医療費の助成を使えるか確認しておきたいところです。久留米市の重度障害者医療は、対象となる人の保険診療について、窓口で支払う額を軽減する制度です。
福岡県内では医療証を提示して利用しますが、県外の医療機関では同じ使い方ができません。県外へ通院する予定がある場合は、受診後の支給申請まで見通して準備すると手続きを進めやすくなります。
医療証の対象かどうかは、障害の区分と健康保険で確認
市の案内では、対象は小学生以上で、身体障害者手帳1・2級、療育手帳A、身体障害者手帳3級かつ療育手帳B1、精神障害者保健福祉手帳1級などの条件を満たす人です。所得制限はありません。
さらに、市内に住んで住民基本台帳に記載され、健康保険に加入していることなどが必要です。生活保護を受けている人や、医療費の助成がある施設に入所している人は対象になりません。
要介護認定があれば自動的に交付される医療証ではありません。手帳の区分・等級、健康保険、入所先の医療費助成の有無を、市の医療・年金課で確認します。
65歳以降もこの助成を受けるには、後期高齢者医療制度への加入が必要です。現在の保険をそのまま使えると思い込まず、65歳を迎える前に案内や医療証の有効期限を確かめてください。
成人の通院は、医療機関ごとに月500円が上限
市の自己負担表で、小学生・中学生以外の人に示されている上限は次のとおりです。子どもの入院には別の扱いがあるため、ここでは成人の受診を中心に整理します。
| 区分 | 助成対象となる保険診療の自己負担上限 |
|---|---|
| 通院 | 一つの医療機関ごとに月500円 |
| 入院 | 一つの医療機関ごとに1日500円、月5,000円 |
| 入院・市が定める低所得区分 | 一つの医療機関ごとに1日300円、月3,000円 |
| 薬局 | 自己負担なし |
通院・入院の上限は、全ての病院を合わせた月の上限ではありません。医療機関ごとに計算し、同じ医療機関でも歯科と歯科以外の診療は別に扱います。この計算単位は久留米市の条例に定められています。
入院の低所得区分は、家族が収入額だけを見て選べる区分ではありません。市は、加入する健康保険の低所得の認定を受けた人を対象としているため、該当する証明や資格情報を保険者に確認してください。
保険外診療、入院時の食事代や部屋代などは助成の対象外です。また、精神障害者保健福祉手帳1級により認定された人の精神病床での入院費は、助成の対象外です(中学3年生までを除く)。
上限額だけを見て「入院の総額が月5,000円で済む」と考えると、保険外の費用を見落としてしまいます。病院に費用を尋ねるときは、保険診療とそれ以外の内訳を分けて聞くと見通しを立てやすくなります。
県内は提示、県外は支払後の申請になる
| 受診する場所 | 手続きの流れ |
|---|---|
| 福岡県内の医療機関 | 健康保険の資格を確認できるものと重度障害者医療証を提示する |
| 福岡県外の医療機関 | 市の医療証は使えない。窓口で支払い、対象額が自己負担上限を超えた場合は市へ支給申請する |
県外で支払った額が、自動的に返金されるわけではありません。受診前に市へ必要な書類を尋ね、領収書や診療内容が分かる明細を保管しておくと、受診後の相談に使えます。
自立支援医療や特定疾患医療など、他の医療費支給制度を利用している場合は、その受給者証も併せて提示するよう市が案内しています。複数の制度を利用していることを、医療機関の受付と市の両方に伝えてください。
家族の代理申請でも、保険と障害の資料をそろえる
医療証は事前に申請します。本人に代わって家族などが手続きすることも可能です。市役所の医療・年金課、各総合支所市民福祉課、各市民センターが申請窓口です。
申請には、健康保険の内容が分かるもの、障害の状況を証する手帳等、本人のマイナンバーが分かるものなどが必要です。代理で出向く場合の持参物も含め、先に窓口へ確認してください。
既に医療証がある家庭は、受診前に有効期限や保険・住所の変更の有無も確かめましょう。窓口での行き違いを防ぎやすくなります。
詳しい条件は久留米市「重度障害者医療制度について」を参照してください。相談先:医療・年金課0942-30-9034。制度情報の確認日:2026年10月6日。



