この記事の目次
  1. 届いた申告書は提出する?まず控除の有無を見る
  2. 令和8年に初めて届いたのはなぜ?送付目安が変わった
  3. 久留米市なら148万円が住民税の境目?
  4. 去年も提出した人は「ア」に丸と氏名だけでよい?
  5. 初めて書く人が迷う所得・障害の欄は?
    1. 配偶者と親族の「62万円」は何の金額?
    2. 寝たきりが続く場合、証明書は必要?
    3. 65歳以上なら市町村長等の認定も対象?
  6. 紙で送る?マイナポータルで出す?
  7. よくある疑問
    1. 前年に電子申請したのに、紙が届かないのはなぜ?
    2. 申告書に書かれた期限を過ぎたら?
    3. 申告書をなくした、または破ってしまったら?
    4. 令和8年分で新たに扶養の条件を満たしたら?
  8. 申告書の書き方・提出はどこに聞く?
  9. 公式情報・確認先

令和9年分の扶養親族等申告書が初めて届く人が増えたのは、送付目安が下がったためです。65歳以上では年金205万円以上から148万円以上になりました。届いても、控除(税金の計算で差し引く額)の条件によって提出不要な人がいます。

届いた申告書は提出する?まず控除の有無を見る

この申告書は、年金から天引きされる所得税や、市区町村の住民税で、配偶者控除などを受けるために使います。所得税の天引きを「源泉徴収」といいます。

手元の状況提出の判断
送付対象の金額に満たず、申告書が届いていない提出不要
届いたが、本人は障害者・寡婦等に当たらず、控除対象の配偶者・親族や退職手当等を受ける見込みのある配偶者・親族もいない提出不要
老齢福祉年金を除く老齢・退職年金が所得税の源泉徴収対象、または単身者の住民税課税限度額以上で、申告する控除がある申告書を提出
久留米市で65歳以上・単身・老齢年金だけが148万円住民税の非課税目安151.5万円を下回り、源泉徴収の対象とならない214万円未満の範囲。提出は上記の控除条件と同封の手引きで判断し、迷う場合は末尾の窓口へ
年金額や控除の条件を判断できない同封の手引きを読み、末尾の窓口へ相談

寡婦・ひとり親は、本人の所得が500万円以下で、現在結婚していないことなどが条件です。所得だけで決めず、日本年金機構の提出案内と同封の手引きで該当する区分を見ます。

令和8年に初めて届いたのはなぜ?送付目安が変わった

令和8年度の税制改正で、所得税の源泉徴収対象者に加え、住民税の各種控除を受ける年金受給者も申告書を出す仕組みになりました。そのため、住民税の課税対象となり得る年金額の人にも送られます。

日本年金機構は令和8年9月7日(月曜)から順次送っています。令和8年に届く令和9年分には、配偶者や親族それぞれの令和9年中の所得の見積額を書きます。

送付対象となる年金額令和7年分まで令和8年分令和9年分
65歳以上158万円以上205万円以上148万円以上
65歳未満108万円以上155万円以上98万円以上
退職共済年金を受け、老齢基礎年金も支給される人(退職共済年金の額)80万円以上127万円以上70万円以上

所得税の源泉徴収の対象とならない範囲も、65歳以上では年金205万円未満から214万円未満へ、65歳未満では155万円未満から164万円未満へ広がりました。税制改正の説明にあるこの金額と、申告書の送付目安は分けて読みます。

久留米市なら148万円が住民税の境目?

148万円は、全国へ申告書を送るときの65歳以上の目安です。単身で年金だけの場合、住民税が非課税になる年金額の目安は、住所地の「級地」という地域区分で異なります。65歳以上は1級地155万円、2級地151.5万円、3級地148万円です。日本年金機構の送付目安(65歳以上148万円、65歳未満98万円)は、この3級地と同じ金額です。

久留米市は厚生労働省の級地一覧(平成30年10月1日現在)で「2級地-1」です。これを日本年金機構の非課税限度額の表に当てはめると、単身・年金だけの場合の目安は65歳以上151.5万円、65歳未満101.5万円です。家族構成で変わります。

久留米市の65歳以上・単身・年金だけの場合、年金148万円は住民税の非課税目安151.5万円を下回ります。また、所得税の源泉徴収対象とならない214万円未満の範囲です。提出は判定表の控除条件と同封の手引きに沿って判断し、迷う場合は末尾の窓口へ相談します。

去年も提出した人は「ア」に丸と氏名だけでよい?

前年分を提出した人の申告書には、前年の申告内容が印刷されています。変更がなければ、「ア.前年から『変更なし』で申告します。」に丸を付け、氏名を書いて提出します。他の項目の記入と押印は不要です。変更がある場合は同封の「継続用」の手引きを使います。

初めて書く人が迷う所得・障害の欄は?

初めて提出する人には「新規用」の手引きが送られます。

配偶者と親族の「62万円」は何の金額?

62万円は、老人控除対象配偶者などについて見る、令和9年中の所得の上限です。所得は、申告する配偶者や親族それぞれの年内の収入から、必要経費や給与所得控除額、公的年金等控除額などを差し引き、合計して見積もります。62万円は年金の受取額の上限ではありません。源泉控除対象配偶者の所得の上限は95万円、19歳〜22歳の源泉控除対象親族は85万円です。

収入の種類(それだけを受ける場合)所得62万円以下になる目安所得95万円以下になる目安
給与(パートを含む)だけ給与収入136万円以下給与収入169万円以下
老齢(退職)年金だけ・65歳未満年金額122万円以下年金額1,633,334円以下
老齢(退職)年金だけ・65歳以上年金額172万円以下年金額205万円以下

※65歳未満の「年金額1,633,334円以下」の例では、所得の計算で1円未満の端数を切り捨てます。

表は日本年金機構の例です。65歳以上で老齢・退職年金だけなら、年金172万円−公的年金等控除額110万円=所得62万円と計算します。

表の「年金額205万円以下」は家族の所得95万円以下となる目安です。令和8年分の申告書の送付目安「205万円以上」とは用途が異なります。

複数の公的年金を受ける家族は、年内に受け取る年金額を合計して所得を見積もります。障害年金・遺族年金はこの合計に含めません。

所得だけで決めず、申告書の見方で生年月日などの条件も見ます。

申告する家族の区分見る条件(所得は令和9年中の見積額)
源泉控除対象配偶者本人の合計所得の見積額が900万円以下。法律上の配偶者と生計を一にし、その配偶者の見積額は95万円以下
老人控除対象配偶者上の配偶者の条件に当たり、昭和33年1月1日以前生まれ。その配偶者の見積額は62万円以下
障害者に該当する同一生計配偶者その配偶者の見積額は62万円以下
源泉控除対象親族(16歳以上)生計を一にする配偶者以外の親族で、平成24年1月1日以前生まれ。見積額は原則62万円以下、19歳〜22歳は85万円以下
老人扶養親族生計を一にする配偶者以外の親族で、昭和33年1月1日以前生まれ。見積額は62万円以下

寝たきりが続く場合、証明書は必要?

申告書の「常に就床を要し、複雑な介護を要する方」は、身体の障害で引き続き6カ月以上寝たきりとなり、介護なしでは自分で排せつなどができない程度の人を指します。国税庁は、その年の12月31日にこの状態に当たる人を特別障害者としています。日本年金機構によると、この寝たきりの状態を証明する書類は特にありません。

65歳以上なら市町村長等の認定も対象?

国税庁の障害者控除の説明では、精神・身体に障害のある65歳以上の人で、一定の障害の程度に準ずるとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けた人も対象です。特別障害者に準ずる認定なら、特別障害者です。

久留米の障害者控除対象者認定書|要介護だけでは対象にならないも参考になります。「要介護」だけで欄を決めず、認定の有無と申告書の区分を見ます。

紙で送る?マイナポータルで出す?

紙なら同封の返信用封筒に申告書を入れ、切手を貼って投函します。普通郵便の場合は110円です。提出期限は手元の申告書に書かれています。

マイナポータルから電子申請する方法もあります。電子申請で提出した場合、紙の申告書を重ねて出す必要はありません。

よくある疑問

前年に電子申請したのに、紙が届かないのはなぜ?

電子申請した人には翌年以降、紙の申告書は送られず、マイナポータルのお知らせで案内されます。

申告書に書かれた期限を過ぎたら?

日本年金機構は、期限に間に合わない場合も、なるべく早く提出するよう案内しています。

申告書をなくした、または破ってしまったら?

日本年金機構の紙の提出方法のページから申告書のPDFを印刷し、必要事項を書いて提出できます。

令和8年分で新たに扶養の条件を満たしたら?

扶養親族等の所得要件は、改正前の58万円から62万円に引き上げられました。令和8年分の所得税で新たに要件を満たし、扶養控除等を受ける場合は、原則として確定申告が必要です。今回届いた令和9年分の申告書とは、対象の年が異なります。

申告書の書き方・提出はどこに聞く?

申告書の提出の相談は、市町村や厚生労働省では対応していません。書き方や提出に迷う場合は、次の窓口へ相談できます。

相談の場面確認先
書き方や提出について電話で聞く扶養親族等申告書お問い合わせダイヤル:0570-081-240
050から始まる電話でかける(東京)03-6837-9932
近くで相談する近くの年金事務所

今日やることは、届いた申告書を開き、本人や家族に申告する控除があるかを同封の手引きで見ることです。

公式情報・確認先