この記事の目次
  1. 借りる用具と買う用具は制度が違う
  2. 販売の対象は9品目
    1. 浴室の椅子をネットで先に買った
  3. 支給は年度10万円まで。支払方法は二つある
    1. 歩行器を借りるか買うか迷った
  4. 手続きは購入前の相談から始める
    1. 便座の高さが合わず選び直した
  5. 支給されない場合と再購入の注意
  6. よくある質問
    1. 10万円までなら無料で買えますか
    2. 通信販売で買った用具も申請できますか
    3. 同じ用具をもう一度買えますか
    4. スロープや歩行器は借りるものですか
  7. 参照した一次情報

浴室で使う椅子を先に買い、後から「介護保険の対象だった」と知る。そこで領収書を持って相談しても、購入先や商品、必要書類によっては支給を受けられません。

福祉用具には、借りる制度と買う制度があります。久留米市で購入費の支給を受けたいなら、会計の前にケアマネジャーか指定事業所の福祉用具専門相談員へ相談するのが出発点です。

購入制度の上限は、4月から翌年3月までの1年間で10万円です。10万円が無料になる制度ではなく、本人の負担割合に応じて1割から3割を負担します。

借りる用具と買う用具は制度が違う

福祉用具貸与は、月ごとに利用料を払い、必要な期間だけ借りる仕組みです。身体状態が変わったときは、選び直しや返却を検討できます。

特定福祉用具販売は、貸与になじまない用具を指定事業所から購入し、購入費の支給を受ける制度です。入浴や排泄で肌に触れる用具が含まれます。

2024年度からは、一部の歩行用具で貸与と販売の選択制が始まりました。購入対象が衛生用品だけとは限りません。

比べる点福祉用具貸与特定福祉用具販売
用具との関係事業所から借りる指定事業所から買う
費用の考え方月々の利用料が介護保険の対象1年度10万円までの購入費が対象
本人負担原則1割。所得により2割または3割1割から3割
見直し状態に応じて交換や返却を相談しやすい本人の所有物。同一品目の再購入には基準がある
主な注意要介護度により貸与の制限がある用具もある指定外の事業者や対象外の商品では支給されない

介護の福祉用具の選び方では、身体状態と住環境から選ぶ視点を解説しています。浴室なら洗い場の幅と立ち座り、歩行器なら廊下での方向転換を実際に試します。用具選びの出発点。

販売の対象は9品目

厚生労働省の介護サービス情報公表システムは、特定福祉用具販売の対象を次の9品目としています。名称を似た商品へ広げて考えないでください。

対象品目購入前に確かめること
腰掛便座便器への設置方法、座面の高さ、立ち座りの安定
自動排泄処理装置の交換可能部品本体との適合、交換する部分の範囲
排泄予測支援機器使用目的、装着方法、本人が使い続けられるか
入浴補助用具浴槽や洗い場の寸法、滑り、移乗方法
簡易浴槽設置場所、給排水、介助する人の動線
移動用リフトのつり具の部品使用中のリフトとの適合。リフト本体は含まれない
固定用スロープ段差と幅、持ち運ばず固定して使う条件
歩行器歩行車を除く。貸与と販売のどちらが合うか
歩行補助つえ松葉杖を除く。単点杖・多点杖の選択を相談する

固定用スロープ、歩行器、歩行補助つえの一部は、貸与と販売を選べます。購入時の負担だけで決めず、身体状態が変わったときの交換や修理も比べます。

久留米で介護用品をレンタルする方法では、介護ベッドや車椅子を含む貸与の考え方を整理しています。

浴室の椅子をネットで先に買った

ここからは、説明のために条件を置いて考えます。家族が入浴介助の負担を減らそうと、一般の通信販売で浴室用の椅子を購入したとします。商品名に「介護用」とあり、家族は領収書があれば後から支給されると考えました。しかし、介護保険事業所の指定を受けた事業者からの購入か、対象となる入浴補助用具か、福祉用具サービス計画書があるかを確認していませんでした。

この場合、購入後に対象へ変更できるとは限りません。家族は領収書と商品資料を持ち、ケアマネジャーと久留米市へ相談します。ここでは、説明のために条件を置いて考えます。支給対象かどうかの最終判断は久留米市が行います。次の購入からは、会計前に指定事業所と用具の適合を確認します。

支給は年度10万円まで。支払方法は二つある

支給限度額は、毎年4月から翌年3月までの購入費10万円です。本人負担が1割なら保険給付は9割、2割なら8割、3割なら7割になります。

原則は償還払いです。いったん全額を支払い、申請後に保険給付分の払戻しを受けます。

久留米市には受領委任払いもあります。市へ登録した販売業者を利用する場合、本人が自己負担分を支払い、給付分は市から業者へ支払われる方法です。

同じ年度の購入額が上限を超えた分は、全額自己負担です。住宅改修や毎月の福祉用具貸与とは別の枠で扱われます。

工事を伴う手すり設置は住宅改修です。久留米で手すり設置を考える家族へで申請前の確認点を見てください。

歩行器を借りるか買うか迷った

仮に、屋内で使う固定型の歩行器を試し、本人が毎日安定して使えるようになったとします。家族は長く使うなら購入がよいと考えました。一方、福祉用具専門相談員は、体調の変化で高さや型を替える可能性、故障時の対応、貸与中の点検も説明します。本人は自宅の狭い廊下で実際に方向転換を試しました。

数週間後の状態を見越し、貸与と販売の費用だけでなく交換のしやすさを比べます。この条件は仮定です。対象品目と購入費支給の最終判断は久留米市が行い、どちらを選ぶかは本人へ十分な説明をした上で決めます。

手続きは購入前の相談から始める

最初に、要介護または要支援の認定を受けているかを確かめます。認定前の購入は、支給されると決めつけられません。

ケアマネジャーか指定事業所の福祉用具専門相談員へ、困っている動作を伝えます。「椅子が欲しい」だけでなく、浴槽をまたげない、便座から立てないなど、動作で説明します。

用具は実際の場所で寸法を測り、可能なら試します。指定を受けた販売事業所かも、購入前の確認事項です。

採寸では、用具そのものの幅だけでなく、入口、便器や浴槽との距離、足を置く位置、介助者が立つ場所まで見ます。自宅で普段履く靴や衣服のまま動けるかも大切です。展示室では使えても、狭い洗面所で向きを変えられないことがあります。写真を撮るなら、本人の姿ではなく設置場所とメジャーの目盛りを中心に残すと、販売事業所へ伝えやすくなります。

試した日は、立ち上がり、方向転換、着座、後片づけを一連で行います。一動作だけ成功しても、毎日の利用に合うとは限りません。介助する家族の手が無理なく届くか、掃除の際に外せるかまで確かめます。

購入後は、久留米市へ申請します。市の現行ページにある主な書類は、支給申請書、領収書、カタログの写し、福祉用具サービス計画書の写しです。

代理申請や受領委任払いでは、委任状や請求書などが加わります。必要書類は支払方法で変わるため、販売事業所と市へ確認してください。

便座の高さが合わず選び直した

ここでは、説明のために条件を置いて考えます。家族が写真だけを見て腰掛便座を選ぼうとしましたが、福祉用具専門相談員が自宅を確認すると、便器との固定方法と座面の高さが本人に合いませんでした。立ち上がるときに膝へ力が入りにくく、手すりの位置ともずれていたためです。別の形を試すと、本人が足裏を床につけて立てました。

家族は価格だけでなく、排泄動作と掃除のしやすさも比べてから購入します。説明のために置いた条件であり、商品が制度対象か、購入費が支給されるかは久留米市が最終判断します。身体への適合は福祉用具専門相談員とケアマネジャーが継続して見直します。

支給されない場合と再購入の注意

介護保険事業所の指定を受けていない販売者から買った場合は、支給対象になりません。入院中や施設入所中の人も、久留米市は原則として対象外と案内しています。

同一品目の再購入にも基準があります。前回と同じ種類だから支給されないと一律には決まりませんが、破損や身体状況の変化など、理由に応じた書類が必要です。

購入費の請求は購入から2年以内と、市の申請ページに記載されています。ただし、先延ばしにせず、購入後は速やかに手続きを進めます。

貸与では要介護度による制限がある用具もあります。軽度者でも心身の状態によって例外となる場合があるため、ケアマネジャーから市へ確認してもらいます。

介護保険の利用限度額は、主に月々の在宅サービスを組むときの枠です。福祉用具購入費の年度上限と混ぜないでください。

よくある質問

10万円までなら無料で買えますか

無料ではありません。年度10万円までの購入費に対し、本人の負担割合に応じて1割から3割を負担します。上限を超えた分は全額自己負担です。

通信販売で買った用具も申請できますか

販売者が介護保険事業所の指定を受け、商品が対象用具である必要があります。購入前にケアマネジャーか福祉用具専門相談員へ確認してください。

同じ用具をもう一度買えますか

同一品目の再購入には久留米市の基準があります。破損や身体状況の変化など、再購入の理由を添えて事前に相談します。

スロープや歩行器は借りるものですか

固定用スロープ、歩行器の一部、歩行補助つえの一部は貸与と販売を選べます。交換の可能性や使用期間も含め、専門職から説明を受けて決めます。

参照した一次情報

久留米市での対象品目、年度上限、支払方法、必要書類、指定事業者と入院中の扱いは、久留米市「介護保険居宅介護(介護予防)福祉用具購入費支給申請書」(https://www.city.kurume.fukuoka.jp/1500soshiki/9045kaigo/3020shinsei/2007-1218-1644-94.html)を2026年8月22日に確認しました。

対象9品目と貸与・販売の選択制は、厚生労働省 介護サービス情報公表システム「特定福祉用具販売」(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/group22.html)を同日に確認しています。

明日やることは一つです。購入候補の写真か寸法を持ち、会計前にケアマネジャーへ相談してください。

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