この記事の目次
  1. 訪問看護を利用していることなど、条件をすべて確認する
  2. 自宅・通院・避難時で、上限時間が分かれている
  3. 費用は世帯収入によって変わる
  4. 申請前に、任せたい時間とケアを言葉にする
  5. 避難時の24時間枠は、平時に相談しておく
  6. 相談先は久留米市障害者福祉課
    1. 公式案内

久留米市には、医療的ケアの必要な子どもや大人と暮らす家族の負担を軽くする「医療的ケア児(者)在宅レスパイト事業」があります。訪問看護事業所から看護師などが派遣され、家族が日頃行っている医療的ケアや療養上の世話を代わりに担います。

休む時間や、自分の用事を済ませる時間を確保したい家族は、市の障害者福祉課へ利用条件を相談できます。介護保険のショートステイとは別の事業です。名称の「児(者)」が示すように、子どもだけを対象にした案内ではありません。

訪問看護を利用していることなど、条件をすべて確認する

久留米市の事業案内では、市内在住の医療的ケア児・者で、次の条件をすべて満たす人を対象としています。

  • 在宅で家族などによる介護を受けて生活している。
  • 訪問看護により医療的ケアを受けている。
  • 医師の指示書による医療的ケアを必要としている。

医療的ケアを家族が行っているという事情だけで、すぐに利用対象と決まるわけではありません。訪問看護の利用状況と医師の指示書を含め、市へ確認する必要があります。

訪問看護をまだ利用していない場合は、まず、主治医や現在の支援担当者に生活の状況を伝えてください。レスパイト事業の申請を急ぐために、家族だけで医療的ケアの内容を変えることは避けます。

すでに訪問看護を利用している家庭なら、事業所にも利用希望を伝え、派遣が可能か、どのようなケアを引き継げるかを相談しましょう。市への申請と、実際の日程・支援内容の調整は、それぞれ確認が必要です。

自宅・通院・避難時で、上限時間が分かれている

市の案内では、利用は1時間単位です。利用者一人につき、1年度当たりの上限を、利用内容ごとに示しています。

利用内容1年度当たりの上限
自宅等への派遣104時間
通院等への派遣104時間
久留米市総合福祉会館への避難時の派遣24時間

自宅等と通院等では、それぞれの上限時間を確認してください。未使用時間の扱いや年度途中の申請については、必要な利用内容を伝えて市に確認します。

自宅では、人工呼吸管理や経管栄養などの医療的ケアに加え、食事介護、排泄介助、体位交換などの療養上の世話を家族に代わって提供するとしています。実際に任せる内容は、本人の状態と指示内容を踏まえ、訪問看護事業所と調整してください。

通院等の派遣について相談するときは、受診する日時と場所、移動や待ち時間に必要な支援を整理しておくと、希望を伝えやすくなります。ただし、交通手段の手配や交通費まで事業に含まれるとは、ここで確認した市の案内には書かれていません。派遣に含まれる範囲と、別途手配するものを分けて聞いておきましょう。

費用は世帯収入によって変わる

市は、利用者の世帯収入に応じた自己負担があると案内しています。生活保護世帯、市町村民税非課税世帯、避難時の派遣は無料です。

課税世帯の具体的な負担額は、掲載ページでは確認できません。申請を考える場合は、希望する利用内容と時間を伝え、自己負担の区分と見込額を市へ確認してください。訪問看護を普段利用していることと、レスパイトの負担額が同じであることは、別の話です。

支払い先、支払いの時期、予定変更や取消し時の扱いも、利用前に確かめることを勧めます。使える時間だけを先に決めてしまうと、家計や派遣日程との調整が後から必要になるためです。

申請前に、任せたい時間とケアを言葉にする

市のページに掲載されている申請書は、「医療的ケア児(者)在宅レスパイト事業利用申請書」です。書類を提出する前に、市と訪問看護事業所へ利用の希望を相談しておくと、確認することを整理できます。

家族の相談用メモとして、次の項目をそろえることを勧めます。これは申請に必須と公表された書類の一覧ではありません。

整理しておくこと伝える内容
利用したい場面自宅で休みたい、通院時の支援を相談したいなど
希望する日時曜日・時間帯、すでに決まっている受診予定
本人の支援医師の指示に基づくケア、普段の訪問看護で行う内容
家族の状況特に負担の大きい時間、家族が対応できない用事
連絡体制主治医・訪問看護の連絡先、支援担当者

「休みたい」という相談に、大きな理由を用意する必要はありません。家族の負担を軽くすることが事業の目的に含まれています。どの時間を任せられると助かるかを、具体的に伝えてください。

利用の可否や開始日は、市の確認と派遣側の調整を受けて決まります。申請した日から必ず使える、希望どおりの日時に必ず派遣される、という保証ではありません。急いでいる事情があれば、相談時に最初に伝えましょう。

避難時の24時間枠は、平時に相談しておく

市の案内が挙げている避難時の派遣先は、久留米市総合福祉会館です。どの避難所へでも同じ派遣を受けられるという説明ではありません。

災害時に初めて利用条件を確認すると、必要な医療的ケアや連絡先を伝えるだけでも時間がかかります。避難時の事業利用を考える家庭は、平時に市と訪問看護事業所へ相談し、連絡方法、必要な準備、避難時の支援調整を確かめてください。

派遣枠があることだけで、避難先での受入れや電源、物品の確保が済むわけではありません。普段の防災準備と、派遣を利用する手続きは、一緒に相談しつつ分けて確認します。

相談先は久留米市障害者福祉課

受付・問い合わせは、市庁舎14階の健康福祉部障害者福祉課、在宅レスパイト事業担当です。市の案内では、電話は 0942-30-9035、FAXは0942-30-9752です。

受付時間は、木曜日以外の平日が8時30分〜17時15分、木曜日が8時30分〜19時。休日と年末年始は除きます。来庁する場合は、相談内容に応じた必要書類も、先に電話で確かめておくとよいでしょう。

本人の医療的ケアを保ちながら、家族が休める時間を作るための事業です。利用中の訪問看護事業所へ希望を伝え、市に対象条件・費用・申請手順を確認するところから進めてください。

公式案内

久留米市医療的ケア児(者)在宅レスパイト事業(2026年7月22日更新、2026年10月9日確認)。